「腸活」は、自分の体質に合ったものを!~今月の先生:島田淑子さん vol.2

からだ修行
2016.08.18

Photo:砂原 文 text:田中のり子

 

vol.1で、自分の体質のタイプがわかったら、次に知るべきは、それぞれに合う食材です。


には「清熱(せいねつ)」(身体にこもった熱を冷ましてくれる)の食材。
はと麦・緑豆・きゅうり・セロリ・大根・冬瓜・トマト・レタス・すいか・柿・梨・菊花

には「補陽(ほよう)」(身体を温める)の食材。
しょうが・にんにく・ニラ・長ねぎ・鶏肉・羊肉・花椒・シナモン・こしょう・唐辛子・鮭

には「行気(こうき)」(気を通す)の食材。
シソの実・シソ・サフラン・バジル・緑茶(香りのあるお茶)・ハッカ・ミント・陳皮

には「補気(ほき)」(気を補う)の食材。
黒きくらげ・しいたけ・山いも・栗・ごま・なつめ・牛肉・鶏肉・羊肉


たとえばタイプの人が、より身体を温める「補陽」の食材を食べてしまったり、逆にタイプの人が「清熱」の食材を食べてしまっては逆効果。また、気が流れてない人や気が足りない人が、いくら「腸にいい」という食材を食べても、効果が表れにくかったりするのです。

タイプの「陽虚」な体質の田中が、「腸のためには食物繊維だ~」と早合点して、身体を冷やすきゅうりやトマトの生野菜サラダをモリモリ食べてしまったら、余計に冷えてしまって「アンチ・腸活」になってしまうのです。あわわ……。

「さらに、腸を活性化させるために、東洋医学で重視しているのは、『腸を潤す』こと。しっとり潤わせ、つるりん! とすべりをよくして、出しやすくしておくということです」

そのような「潤腸(じゅんちょう)」の食材は、以下のようなもの。
バナナ・桃・くるみ・松の実・牛乳・ごま油・白ごま・菜種油・ピーナッツオイル

「よくカロリーを気にして、油を控えるという方もいらっしゃるんですが、腸にはほどよい油分も大切なんです。かと言って、飲むほどとる必要はないと私は思いますが(笑)、揚げたり炒めたり、ドレッシングにオイルを使ったり、普通の食生活の中で油を効果的に取り入れていくのは、腸のためにもいいものなんだと、覚えておいてください」

そして島田さんが「腸活を始めるときに、誰にでも、どんな体質でも合う」と太鼓判を押しているのが「発酵食品」。中でも、日本で昔から伝統的に使われてきたものたちをおすすめしています。「たとえばこちら」と出してくださったのは、色とりどりのお野菜。

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「鎌倉の市場『レンバイ』(鎌倉市農協連即売所)で買った野菜を、ぬか漬けにしたものです。私は酸味の強いぬか漬けが苦手なので、夜漬けたものを朝食べたり、朝漬けたものを夜に食べたりと、浅漬けにして、サラダ感覚でたっぷりいただいています。こうすると古漬けよりもたくさん食べられますし、洋野菜とも相性がいいんですよ」。

ぬか漬けをおいしくする乳酸菌は、「腸活」には欠かせない存在。けれども「ぬか床は、何年もかけて育てるもの」「お手入れをしなかったら、すぐにダメになる」というイメージが先行して、難しくとらえる人が多いのがもったいないと、島田さん。「ダメになったら、また買い直せばいい。『ひと夏ぬか床』くらいの気軽な感じで、始めてみていいんじゃないでしょうか?」

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こちらは島田さんが愛用している調味料。広島県の岡本醤油醸造場の「岡本ヤマヲしょうゆ」と、お手製の「ひしお」(味噌や醤油の原型と言われているもの。麦麴や豆麴にしょうゆ、昆布や唐辛子などを加えて作る)。うま味の強い発酵調味料があれば、凝った料理をしなくても手軽においしく料理が作れ、ついでに「腸活」もできてしまうそう。

「ゆるゆる低糖質生活」を送っている、島田先生。この日用意してくださった食事にも、発酵食品が随所に使われていました。

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鮭は甘酒に一日漬けて、発酵鮭に。ローストビーフもローズマリーやタイムを加えた「ハーブ甘酒」に漬けています。このように肉や魚を甘酒になど発酵食品に漬けておくと、たんぱく質の分解がうながされてアミノ酸となるため、消化吸収が楽になり、スムーズに栄養が吸収されるように。

つまり、肉・魚を発酵食品漬けにしておくことは、「腸活」への非常に有効な方法のひとつなのです。おいなりさんは、お米ではなくおからを使ったもの。梅肉、しそ、山椒、みょうがで風味づけをしていました。

糖質の代表選手であるお米は、実は消化に時間がかかる食材。その分腸にかける負担も実は多いのです。低糖質生活が、そのまま腸活につながるわけではありませんが、『腸の調子が今ひとつかも?』というときは、糖質を控えめにするのもひとつの手です」

→ vol.3に続く

 

 

第1回「頭も心もとろんとろんになるヘッドマッサージ」はこちらから

第2回「身体にふれることで、ありのままの姿を観察し認識するセラピー」はこちらから

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第4回「天然ヒノキ&酵素のチカラで、ツルツルほかほか」はこちらから

第5回「家庭の薬局として、はちみつを見つめ直す」はこちらから

Profile

島田淑子

Sumiko Shimada

鍼灸院、サロンエステティシャンを経て、資生堂ビューティーサイエンス研究所勤務。2006年、都内にサロンを開院、院長となる。その後、中国古来の療法を独自にアレンジした「島田流かっさマッサージ」を開発し、「日本かっさ協会」を設立。2014年、北鎌倉に「気流LABO」をオープンし、東洋医学を柱にした生活全般のプロデュースを行う。その暮らしぶりは『これからの暮らし方2』(エクスナレッジ)でも紹介されている。

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