「腸活」は、自分の体質に合ったものを!~今月の先生:島田淑子さん vol.3

からだ修行
2016.08.19

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Photo:砂原 文 text:田中のり子
 

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デザートはトマト甘酒(発酵が進んだ甘酒に、酸味のあるトマト果汁を加えたもの)、おから粉とサイリウム(オオバコ属の植物の種皮を粉末にしたもの。食物繊維のかたまりで、食べ物にとろみや粘りを加えるほか、整腸作用などがある)で作ったみたらし&ごま団子。こちらも糖質を抑えつつ、腸によい食材を盛り込んでありました。

さて、内側からの腸活をひと通り伺ったあと、「腸活は外からもできるんです」と島田先生。するりと取り出したのは、「かっさプレート」「かっさスティック」。

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刮痧(かっさ)とは、2000年以上も前から中国において行われた治療法のひとつ。簡単に言うと、毛細血管に圧を加えて血液の毒を押し流し、経絡の流れをスムーズにしえ体調を整える健康法です。この健康法を分かりやすく、日本人向けに紹介したのが「島田流かっさマッサージ」。このマッサージには、上の写真のようなプレートやスティックを使います。

この「かっさマッサージ」のすぐれた点は、ツボが分からなくても施術ができるところ。鍼灸では鍼やお灸でツボを刺激しますが、実は素人がツボの位置(点)を正確にとらえるのは至難の技。けれど「かっさマッサージ」は経絡(東洋医学における、身体の中の「気」や「血」などの通り道)を刺激するのでライン(線)さえ取れれば大丈夫。重要なツボはすべて経絡上にあるので、もれなくツボも刺激できるのです。

「このプレートやスティックで、お腹まわりをじっくりマッサージすると、指では届かなかった腸までしっかり刺激が届きます。食べ物で中から整えるのと同時に、外から物理的な刺激を与えることも、『腸活』にはものすごく有効なのです」

おへそのまわり、仙骨(骨盤の中心にある骨)のまわりを、プレートやスティックでマッサージして刺激します。このとき、すべりがよくなるようにジェルや乳液などの滑剤を塗ってから行うといいのだとか。「痛気持ちいい」くらいが目安で、「痛い」と感じる強さまではやらないようにするのがポイントです。

さらに、vol.1で区分けしたのタイプで、何と、それぞれおすすめのマッサージのポイントがあるそうです。

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まずタイプは、「大腸径(だいちょうけい)」。手の甲側の、ひじから親指のつけ根に沿ったラインを、ひじから親指の付け根に向かって、5㎝を3回ずつ刺激し、少しずつ上に移動していきます。こちらは文字通り、大腸の水分の吸収、排便に関係する経絡です。

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タイプは「腎径(じんけい)」。脚の内側にある骨(腓骨:ひこつ)のきわ、ふくらはぎ側に沿ったラインを、足首から膝に向かって、5㎝を3回ずつ刺激し、少しずつ上に移動。こちらは成長・生殖・老化などに関係する経絡で、「アンチエイジング」に効く経絡としても知られています。

タイプは「肝径(かんけい)」。脚の内側にある骨(腓骨)の上のラインを、やはり足首から膝に向かって、5㎝を3回ずつ刺激し、少しずつ上に移動。気の流れを通じて感情の調節をしたり、自律神経系に作用して、身体全体の機能を順調に調節する働きを持つ経絡と言われています。

タイプは「脾径(ひけい)」。脚の内側にある骨(腓骨)のきわ、すね側に沿ったラインを、足首から膝に向かって、5㎝を3回ずつ刺激し、少しずつ上に移動。消化器系全般に関係し、消化不良やむくみ、水の代謝にかかわる経絡です。


東洋医学では経絡の流れのルート状に、何らかの滞りがあることで、病気や不調が表れると考えます。それぞれ刺激するポイントは、腸から離れた手足にありますが、これらを刺激すると、確実に腸に効くと島田さん。東洋の叡智に目を向けると、手足をマッサージすることも、「腸活」の一部であることが、すんなり理解できるのであります。

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さらに詳しいマッサージ法を知りたい方は、島田さんのこちらの著書がおすすめです。

ふーーー! 今回は少し(いや、かなり?)お勉強モードの「からだ修行」だったかもしれません。しかし、「腸活」も自分の体質に合ったかたちで取り入れること、発酵食品を取り入れること、物理的に腸を刺激するなどなど、すぐに取り入れられそうなアイデアがたくさんでした。しあわせホルモンをたくさん分泌できるよう、腸を気持ちよく健やかに保つ努力、今日からコツコツと続けていきたいと思います!

 

 

第1回「頭も心もとろんとろんになるヘッドマッサージ」はこちらから

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第5回「家庭の薬局として、はちみつを見つめ直す」はこちらから

Profile

島田淑子

Sumiko Shimada

鍼灸院、サロンエステティシャンを経て、資生堂ビューティーサイエンス研究所勤務。2006年、都内にサロンを開院、院長となる。その後、中国古来の療法を独自にアレンジした「島田流かっさマッサージ」を開発し、「日本かっさ協会」を設立。2014年、北鎌倉に「気流LABO」をオープンし、東洋医学を柱にした生活全般のプロデュースを行う。その暮らしぶりは『これからの暮らし方2』(エクスナレッジ)でも紹介されている。

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