頑張る受験生&ご家族へ #5 そう! そう!

【特集】「Z会進学教室」長野正毅先生の励ます力
2017.01.13

いよいよ受験シーズン到来! ということで今週1週間は「Z会進学教室」の長野正毅先生の応援メッセージをお届けしています。「Z会」といえば通信添削が有名ですが、生徒を直接指導する「教室」ができて30年以上もの歴史があり、「暮らしとおしゃれの編集室」では、2015年に長野先生の書籍『励ます力』を発売しました。特集もいよいよ今日が最終回。本日のテーマは<褒める>こと。第1回でも触れた、褒め上手になるコツを『励ます力』の中から、ご紹介します。

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「そう!」のひと言が彼らを幸福な気持ちに、
自分はやれるのだという気分にさせています。

 

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 私たちが身体を強く意識するのはだいたいが不調を通してです。頭が痛い、歯が痛い、肩が凝る、目がかすむ・・・今年、花粉症の症状がほとんど出なくなって(とはいえいままでに3回だけ薬を飲みました)こうしたことをしょっちゅう考えます。
 毎年毎年、この季節は鼻をぐずぐずいわせて同じ症状の方に会うたびに「今日は花粉がすごいですねー」と嘆いてきました。つまり不調を通じて身体のことを常に考えていたわけです。
 
 今年、鼻がぐずぐすしないことを人さまにわざわざ吹聴しないまでも日々「調子がいいなあ」と強く意識しているかと言えばそんなことはまったくありません。ほとんど忘れているというのが正直な感想です。鼻がぐずぐすいわないこと=快調であることを半ば当然だと思っています。統計的に言えば当然ではないのに当然だと思っている。
 そのあたりに何かありますね。見失ってしまう何かが。きっちり見えているかどうかでずいぶん違ってくるでしょう。
 
 大雪が降ると大変だと嘆く。風が強い雨の日は傘もさせないと文句を言う。酷暑の日は日本も亜熱帯になってしまったのではないかと不安がり、冬の厳しい寒さにさらされてどうにかしてほしいと弱音を吐く。誰しもそういう要素はあると思います。
 で、春が来て暖かくなる。ずいぶん助かっているわけですが、冬を呪った回数ほどは春を賞賛しない。こういうのはお子さんを叱った回数ほどは褒めないのとどこか似ている心理ではないかという気がします。せめて叱った回数と褒めた回数が釣り合うといいのですが。できれば褒めた回数が多いほうが望ましい。褒めてばかりというのがいちばんいいとも思います。
 
 あたりまえのことこそが褒める部分なのですよ。暖かいことを褒めるべきであるのと同じように元気であることを褒めるべきだと思います。鼻がぐずぐずしないことを感謝すべきであるのと同じように食事をとってくれることを感謝するべきだと思います。
 自宅のまえが公園で、ときどきプロのコーチみたいな方(?)が子どもたちにサッカーを教えています。見ていると子どもの動作を見てしょっちゅう「そう! そう!」と褒めています。「そう! いまのいいよ」「そう! それでいい」「そう! ナイス」・・・で、ちょっとまずかったときは改めてお手本を示し、またすぐに「そう! すごくよくなった」と続きます。
 
 子どもたちは「そう!」と認められるのがうれしくていきいきとボールを追いかけている。認めてもらえるのは褒められるのと同じことです。考えてみればサッカーをするうえでは当然の動きなのでしょう。でも「そう!」のひと言が彼らを幸福な気持ちに、自分はやれるのだという気分にさせています。
 すべて同じだと思いますよ。もっと褒める。あたりまえのことでも「そう! よく起きた」「そう! よく食べた」「そう! 今日もよく学校から帰ってきた」と褒めるぐらいでちょうどいいのではないか。そんな風に感じます。

 

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「10代の彼らのほうが私たち大人よりよっぽど情緒不安定なのです。穏やかに勉強に集中できる空間をつくることはとても大切です」

 

書籍『励ます力』より
photo:キッチンミノル

#1 勉強の最終目標は人間を鍛えること
#2 編集するということ
#3 語彙力がすべて
#4 綱渡りの秘訣

『励ます力』 長野正毅著 主婦と生活社刊 定価:1200円+税

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東大・京大など、難関大学への高い合格率を誇る、通信教育大手の「Z会」。現在は学習進学塾の分野でも高い実績を上げており、その渋谷教室長である長野正毅先生が綴る子育て&学習法。

Profile

長野正毅

MASAKI NAGANO

Z会進学教室渋谷教室長。80年代より小・中・高校生(大学受験生)の学習指導に携わり、97年よりZ会の教室に講師として勤務。担当は国語。受験国語にとどまらない確かな指導は生徒からはもちろん、保護者からの信頼も厚い。「長野先生の幸せに生きるヒント」
http://www.zkaiblog.com/akarui

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