夏バテ予防レシピも紹介! 料理家「あたらしい日常料理 ふじわら」藤原奈緒さん~普段のごはん作りに、小さな変化をもたらすきっかけを(前編)

”つくる人”を訪ねて
2016.07.14

雑貨からおいしいものまで、衣食住にまつわるさまざまな“つくる人”を訪ねるマンスリー連載、今月はおいしいびん詰めが人気の「あたらしい日常料理 ふじわら」を主宰する料理家・藤原奈緒さんを訪ねました。

 

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Photo:有賀 傑 text:田中のり子

 

 

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本日の取材は、藤原さんのご自宅からスタート。出迎えてくれたのは「あたらしい日常料理  ふじわら」でも使っている、地元・東京都小金井市で育てられた、採れたての新鮮な野菜たち。はちきれそうなみずみずしい野菜たちは、一目見ただけでも「パワーをもらえそう!」と実感。

 

 

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「冷蔵庫に入れるのがもったいないくらい元気でしょう。トマトだったら、完熟してから収穫したものだったり、旬のものだけが届くんです。お店や自宅のある小金井市は、東京でありながら、まだまだのどかな畑がたくさん残っていて、志のある農家さんがいらっしゃいます。この場所で料理の仕事をしている以上、よその野菜を使うことは、考えられませんでした」。

 

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これらの野菜は自宅から歩いて10分ほどの距離にある、土屋正子さんの畑から届いたもの。正子さんの作る美しくておいしい野菜とそのお人柄は、地元でも大人気。毎日届く新鮮な野菜たちを前に、自分がどうしたいと考えるのではなく「野菜がどうなりたいか」に耳をすますようにしているという藤原さん。この野菜を使って「夏バテにも効く料理」を作っていただきました。

 

「暑い時期は、火の前に立つのもしんどいですよね。なるべく手間をかけなくてすむように、作り置きもできるものを組み合わせて食事作りができたらいいと思います」

 

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20歳で「料理の仕事をしたい」と思い始めてからずっと、きらびやかな「ハレ」の日の外食ではなく「ケ」である家庭の食卓に、どうしたらアプローチできるかということを考え続けてきたという藤原さん。現代に生きる私たちは、女性も男性もとても忙しい。その中で、いかに「家で料理を作ること」のハードルを下げていくか。

 

20代で小金井市内にあったカフェで働き始め、その場所で料理教室をするようになり、やがて独立。1年前にJR中央線の高架下に、5組の作家さんたちが集い、アトリエとショップを併設したストア「アトリエテンポ」がオープンし、藤原さんもその一角に食堂を開きました。食堂といっても単に料理を食べてもらうことではなく、食材の使い方や調味料の効かせ方など、小さなアイデアや提案を家に持ち帰って、その人の日常に小さな変化をもたらすようなきっかけづくりにしたかったのだとか。

 

「私、本当に複雑な料理を作らないんです。素材が新鮮で、調味料さえおいしければ、簡単にできてしまうシンプルな料理がほとんど。逆に言うと、おいしくない調味料でおいしい料理を作るのは、すごーーーく難しいので(笑)、食材と調味料選びさえ間違えなければ、毎日のごはんは、うんとおいしくなるんですよね」

 

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普通に何げなく生活しながらも、ごはんをおいしくできる部分はたくさんあると藤原さん。配合が覚えられないような凝った合わせ調味料は何度も作ることができないけれど、おいしいしょうゆと酒で下味をつけるだけの料理は、生活に取り入れやすく、アレンジもしやすい。古い料理書には「ごぼうはアク抜きして」「蓮根は水にさらして」と書いてあるけれど、それは素材の状態や調理法によって決めればいいこと。不要なルールや固定観念から自由になった、今の暮らしに合わせた、料理の提案。「あたらしい日常料理」の「あたらしい」の部分には、そんな思いも込められているようです。

 

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話をしながらも、藤原さんの手は止まらず、あっという間に、食事ができ上がりました。ゆで鶏に野菜と調味料を添えたもの、トマトと赤玉ねぎのカレーマリネ、ひじきのマリネ、塩ゴーヤとモロヘイヤのあえもの、とうもろこしごはん、ゆで鶏の煮汁を活用したカレースープ。

 

「北海道出身なので、夏の東京の暑さは本当にしんどくて、でもクーラーは苦手で(笑)。どうしたら楽に料理できて元気に過ごせるか、ずっと考えてきました。冷蔵庫にある野菜とちゃちゃっと組みあわせたら一品になる、白いごはんに載せるだけで食べられる。夏こそ、じょうずに作り置きしていただけたら、と」

 

今回は特別にレシピを教えていただいちゃいました!

 

まずは、写真の右奥にあるひじきのマリネ。昨年の夏もお店でのまかないで、毎日のように食べていたという一品。夏バテ防止食材でもあるひじきをたっぷり食べられ、お肉料理のソースやササラダなどのほか、アツアツのごはんにそのままのせてもおいしいそう。シンプルだからこそ、ひじきはおいしいものを。細くて長いものがおすすめだとか。

 

材料(作りやすい分量)

ひじき(乾燥)、米酢、しょうゆ、オリーブオイル…各適量

 

1ひじきは水で戻して水けをきり、食べやすい大きさに切る。

2米酢、しょうゆ、オリーブオイルを1:1:1の割合で合わせ、1とあえる。ひじきが半量くらいまでつかるくらいの量が目安。

※保存容器に入れ、冷蔵庫で約1週間保存可能。

 

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お次は、トマトと赤玉ねぎのカレーマリネ。後述する藤原さんのびん詰め「カレーのもと」を活用した簡単マリネ。スパイシーな風味が食欲をそそります。簡単なサラダとしてそのまま食べてもいいし、肉料理のつけ合わせやソースにするのもおすすめです。撮影では大玉のトマトを使用しましたが「アイコ」など小さめ・固めの品種のトマトで作ると味が変わりにくく、日持ちもしやすいそうです。

 

材料(作りやすい分量)

トマト…大1個

赤玉ねぎ店大1/2個

A(塩…小さじ1/4、オリーブオイル…大さじ2、米酢…大さじ1、はちみつ…大さじ1、あればフレンチマスタード、「カレーのもと」…適宜)

 

1トマトはくし切りにする。赤玉ねぎは繊維と並行に薄切りにし、塩でもんで余分な水分を捨てる。

2ボウルにAを加え混ぜ、1を入れる。

※保存容器に入れ、冷蔵庫で約3日間保存可能。

 

最後のレシピ紹介、塩ゴーヤは後編で!

“つくる人”を訪ねて 夏バテ予防レシピも掲載! 料理家「あたらしい日常料理 ふじわら」藤原奈緒さん~普段のごはん作りに、小さな変化をもたらすきっかけを(後編)につづきます

 

 


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Profile

藤原奈緒(ふじわら・なお)

北海道札幌生まれ。2004年より東京・小金井のカフェ「broom&bloom」にて、調理・ケータリングを担当。2006年、直売所に仕入れに行くことから始める「日常料理教室」を開講。2013年独立し、JR東小金井駅高架下「アトリエテンポ」内に「あたらしい日常料理  ふじわら」をオープン。さまざまな形で家庭料理に向けて提案を行う。http://nichijyoryori.com/

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