内田彩仍さん 「冬 ~とても寒い日~」

特集「季節の暮しと服支度」
2016.11.11

久しぶりに着こなしと日々の暮らしをテーマにした新刊『季節の暮らしと服支度』を出版した内田彩仍さん。発売後すぐに重版が決まったこの本には、「こんなふうに季節を感じたい!」「自分を見つめるきっかけになりました」など、読者の方からたくさんの反響をいただいています。そこで、「まだ読んでなかった!」という方のために、今週はこの本を大特集。春・夏・秋・冬のお話を少しずつお見せしますね。

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「とても寒い日」

大寒の頃、身が縮むような寒い日でも、
私の住む福岡県では、
気温が氷点下になることは、
ほとんどありません。

とはいえ、防寒しないと寒いのですが、
若い頃は、好きなニットを見せたくて、
たくさんのニットを重ね、
寒さをしのいでいました。

当時は、「おしゃれ」と「防寒」の
どちらかを選ぶなら、
迷わず「おしゃれ」と答えていたでしょう。
今思うと笑ってしまうけれど、
そのときの私は大まじめに
寒さを我慢していたのでしょうね。

防寒しなかったのにはもうひとつ理由があって、
私は小柄で、肩幅も狭いから、
当時はやっていたコートを着ると、
私のほうがコートに着られてしまっているようで。
だからコートは苦手なものだと、
ずっと思っていました。

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重たくなりがちな冬の着こなしには、白いアイテムを取り入れ、やさしい雰囲気に見えるよう心がけて。

 

そんな意識を変えてくれたのが、
「マンナ」というブランドの
ニットコートでした。

よく訪れる福岡のセレクトショップに並んでいて、
着てみると、すとんとしたシルエットで、
身幅もコンパクト。
私でもすんなり着ることができました。

それから、十数年経った今も、
この時季、手放せないコートになりました。



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昨年から使い始めた「メゾン ド ソイル」のカシミアストールは、コートをもう一枚重ねたような暖かさ。

 

それでも寒い日は、さらに大判のストールを
ぐるぐる巻いて出かけます。
あの頃のように
「おしゃれが最優先」とは、いかなくても、
これを巻くだけで、
おしゃれをした気分にもなります。

外れないよう結び目を作って巻くことも、
寒さが肌をさす日も、
背筋を伸ばして歩くための秘訣だと思います。

コートもストールも、
もっと歳を重ねてもずっと長く使えるよう、
使ったあとはブラシをかけたり、
アイロンのスチームを当てて、形を整えたり。

出かけるときは、ストールをすっぽりしまえる
大きめのバッグを持つことが、
この時季の決まりごとになりました。

全ての葉が落ち、しっとりとした空気をまとった
枝や梢をじっと見つめるのも、
寒さ増す真冬の、趣が感じられて好きです。



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photo:大森今日子

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Profile

内田彩仍

Ayano Uchida

福岡県に、夫と愛猫クリムと暮らす。丁寧な暮らしぶり、センスある着こなしや手作りが雑誌やイベントで人気を集める。著書に『季節の暮しと服支度』(主婦と生活社)、『重ねる、暮らし』(マイナビ出版)などがある。

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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