織物工場から出る残糸を手織りした、もりあきこさんのストール

今日のひとしな
2016.11.15

~フーコより vol.15~


もう6年ほど手織り布作家もりあきこさんのファンである。
もりさんが取り組まれているのは「さをり織り」という織り手法。お手本や形式の無い、自由な自己表現の織り。
日々の暮らしの中で出会ういろいろなことやものなど、その日の出来ごとを日記のように織り綴っているという作品は自由で気の向くままにのびのびと織り進めているに違いないと感じさせられる。大胆な色合わせと素材の組み合わせ、縦糸と横糸のバランスが見ていて飽きないのである。

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素材は主に織物工場から出る残糸(半端に残ってしまう糸)を中心に使用しているため、同じ糸をリピートして使っていくことはできないのだが、毎回新しい糸との出会いもあり、そこから受けるインスピレーションも作品作りに影響しているそうだ。

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そのまま何もせずに平らな状態でみると横糸が所々で飛んで織られていないため穴がたくさん空いていて少々不安になるかもしれない。実際に首元に巻いてみるとそんな穴などはすっかり隠れて、代わりにそれぞれ織り込まれた素材の存在感が浮かび上がってくる。

どこが顔を出すかは巻く人の好みでアレンジできる。巻き方によって表情が違って見えてくるのだ。私が魅了される理由の一つだと思う。一枚のマフラーでもお気に入りのポイントが違えば見せたくなる部分も違ってくる。もりさんの作品は柔軟にその人好みに表情を変えてくれる気がする。

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手織りのものをお持ちの方は意外とまだまだ少ないのではないだろうか。もりさんの作品は手織りという枠を超えて冬のオシャレを楽しむのにぴったりなアイテムだから、まだ手にしたことがないとか身につけたことがないという方にはぜひお試しいただきたい。私のはじめての手織り布との出会いも、もりあきこさんの作品だ。手織りの作品をこんなにも気軽に身につけられる幸せをフーコで分かち合えれば私も幸せである。

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自分も自然の中の生き物である。ということを忘れずに、出会った素材と自分の感情と常に相談しながらものづくりをしていきたいと以前伺ったときにお話されていた。今月の18日(金)から東京の清澄白河にあるティールームギャラリー楽庵さんで個展も開催されるそうだ。お近くの方はぜひもりあきこさんの世界を覗いてみてほしい。日々、織り記されたもりさんの日常が垣間見らるだろう。

マフラー ¥9,000+tax
ラリエット¥9,000+tax
ストール ¥15,000+tax
バッグ  ¥19,000+tax

*作品は全て1点ものです

フーコ

http://fu-koshop.com/

東京都台東区寿1-20-11
TEL:03-5830-2355
営業時間:12時~19時
不定休
※営業日はこちらのカレンダーをご確認ください。

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