スタイリスト・chizu(チズ)さん、大人のおしゃれって何ですか?(後編)

大人のおしゃれスペシャルインタビュー
2018.03.13

前編はこちらから。

 

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この歳だから楽しめる、私のおしゃれ

 

編集部
ほかにも、暮らしやおしゃれの変化ってありますか?


chizu
-------しばらく考えて--------
仕事の準備も、朝の身づくろいも、時間がかかるようになりましたね。例えば料理の撮影で、お皿を5枚選ぶとき、このシチュエーションではコレ、でもメニューが変わってしまったときにはコレって、昔はパパッと選んでいたのが、そうはいかなくなりました。迷うときって大体、1枚目のお皿で決まるんです。それもわかっているんだけど、決断に時間がかかるようになった。昔のほうが仕事をサッサとやっていたように思います。


編集部
うーん、でもそれは若いころに比べて経験値が増えて、いろいろな可能性を想定できるからこその変化のような気もします。


chizu
そういう一面もあるかもしれませんね。でも実際問題、「おかしい、今日は13:00にはお昼が食べられるはずだったのに、もう15:00でランチが終わっている!」なんてこともあるんです。そうなると、18:00に帰れると思ったのが20:00になり、夕飯を食べて次の日のお仕度はさらに遅くなる。必然的に時間がないんだけど、それは、もう、そんなもんだと。


編集部
気にしない?


chizu
そう。抗うよりも、それはもう素直に降参! そのほうが気持ちもラクです。うちの姉なんて、何をするにしても、私よりよっぽど時間がかかるし、途中で終わっちゃうしだけど、とても丁寧。それでいいんじゃないですか? そういう意味では、おしゃれもね、好きで着ているんだったら、それでOK! と思うんです。体型を気にするのも仕方ないし、歳をとるのも仕方ないけど、一旦それは受け入れて、「今の自分が一番好き!」って肩の力を抜いて裸になると、チャームポイントが見えてくるんだと思います。


編集部
それは、“おばちゃん”的にすべてを投げ出すのではなくて。


chizu
投げ出すのとはちょっと違う。大人の女の人の“抜けた”感じというのかな。ふくよかな方はふくよかでいいと思うし、服の組み合わせも真っ白でも真っ黒でもいいんです。あのね、ふくよかな方が真っ白なコーディネートで、おちゃめなバッグを持ったりしたら、きっとすごく可愛いと思うの。それはバッグそのものの可愛さというよりも、このバッグを持とうかなって思う“気持ち”が可愛くするんだと思うんです。


編集部
テクニックというよりは、おしゃれを楽しむ心意気の部分ですね。


chizu
この本も「おしゃれのルール」というよりも、自分自身の気持ちが上がり、「いいね!」って思うヒントを集めた感じです。刺しゅう、エスニック、メンズものとか、「今まで知らなかったけど、楽しそう!」 そんな風に感じてもらえたら嬉しいですね。


編集部
いくつになっても、”自分の好き“に素直に、自然体でおしゃれを楽しめたらいいですよね。chizuさん、今日はありがとうございました!

 

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料理の撮影では、指先の油がレンズにつくこともあるため、眼鏡拭きは必需品。「白山眼鏡」やフランスの「ラフォン」など。

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大のバッグ好き。奥の籐のバッグは30年くらい前、ハワイ島・ヒロのお土産物屋さんで買ったもの。「基本、物持ちがいいんです」。手前の「フィリックス」のトートバッグは東京・広尾のスーパーマーケット「ナショナル麻布」で。「キャラクター好きも昔からですね」

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私をぐっと素敵に見せる 大人のおしゃれのひとさじ』(PHP研究所刊) 多くの後輩たちが憧れる、スタイリスト・chizuさんが、61歳の今も自分にぴったりのおしゃれを自然体で楽しむコツを公開。

 

photo:岡 利恵子

 

Profile

chizu

チズ

1955年4月、九州生まれ。文化服装学院服装科技術専攻科卒業後、スタイリストとして活動を始める。食まわり、インテリア、ジュエリー、コスメ他の雑誌、コマーシャル撮影など第一線で活躍。店舗開発、商品開発にも携わっている。

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