「コートは選びは”重・軽”のバランスが大事」Vol.1 ルノンキュル 木村牧子さん

パーソナルスタイリスト木村牧子の美人塾
2018.10.23

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今月はコートのお話です。
自分のパーソナルカラーや骨格タイプを知っていても、
コート選びは一番難しいお買い物です。


面積が大きいので印象が強い。
できるだけ着回しやすいものがいい。
けれど、無難だけで選ぶとパッとしない。


 コート着こなしのポイントは重さ軽さの調整と、
ある程度のやせ我慢(笑)
防寒インナーやライトダウンを上手に活用して、寒さ対策ではなく、
自分に合った着こなし優先でコートを選びましょう。


 さて、コート選びの前に、自分には重厚感と軽やかさ、
どちら寄りが似合うのかを知っておく必要があります。

背が低いから重めは難しい、などはある程度誰もが意識していると思います。
身長以外では、パーソナルカラータイプ、
骨格タイプ、顔立ち、体格、声などが、
重さ・軽さとの相性を決めるカギとなります。。

あくまでもひとつの基準に過ぎませんが、
重厚感が似合うタイプとしては、パーソナルカラーがAutumnやWinter、
骨格タイプがStraitやNatural、目・鼻・口・眉がはっきりしているか鋭角的、
顔の輪郭や鼻・顎・頬がしっかりしている、
顔が求心的(中央寄り)、目ヂカラが強い、体よりも顔の印象が強い、
声が低いまたは大きい、など。

ですから、身長が低くても、全体のイメージによっては、
重厚さのある着こなしがぴったりくる人もいます。
そういう人は背が低いからと言って単純に短め丈や明るい色めを選ぶよりも、
重厚感が表現できる色のトーン、デザイン、
長さ(あくまでも身長に見合った)のあるものを選ぶ方が映えます。

 逆に優しさ、明朗さ、若々しさが持ち味の人は、
長身であっても軽やかな着こなしをしないと、野暮ったく見えます。

冬のもこもこおばさんに陥りがちなのは、
こういう本人の個性に対して服が重く、もたついて見えてしまうタイプに多いです。
軽やかさんが、ロング丈ダウンにマフラーやムートンブーツなど合わせて
髪をダウンスタイルにしてしまうと、そりゃもうとても重苦しいものです。

 重厚感が似合う人は着込んでももこもこにして見えません。

 そもそもコートの軽やか-重厚は何で決まるのでしょうか?

 丈がショートかロングかの違い、色の濃淡の違い、
これはみなさんわかり易いですね。他には

  1. 生地の厚み(裏地、起毛、中綿なども含め)
  2. パーツ(フード、ベルト、ボタンなど)の多さ
  3. 襟、肩、裾などのボリューム
  4. デザインがベーシックか奇抜か
  5. 素材(生地)の価格

などが挙げられます。


 ところが、コートという高い買い物になると、
つい無難に「なににでも合わせやすいベーシックなグレー」だとか
「今年流行りのショートダッフル」や
「暖かくて軽いからダウン」などの観点で選んでしまい、
結局はしっくりこないということが起こります。

 ユニクロで毎年あれほど売れていても、
素材がフリースやダウンというだけで、全く似合わない人もいます。

 無難なコートというものはありません。
持ち味、個性と釣り合っているか、そうでないかだけです。

 

Vol.2に続く

Profile

木村牧子

KIMURA MAKIKO

「ルノンキュル」主催。関西学院大学卒業後、全日本空輸㈱で国際線CAとして勤務。退職後に転身し、子供の頃から夢だったデザインの道に進む。10数年間グラフィックデザイナー、テキスタイルデザイナーとして色や素材に関わる中で、「装い」や「色」が人の生きるパワーや自信と深く関わることに強く興味を引かれる。色彩学、心理学を学ぶうちに、「見た目」を通して人の内面、生き方を前向きに元気にさせる仕事をしたいと思うようになり、パーソナルスタイリング、イメージコンサルティング、パーソナルプロデュースの仕事を開始。現在は平日はデザイナー、週末はイメージコンサルタントとして活躍中。http://www.renoncule.net

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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