熊本編 vol.1 ほっと息抜きできる場所「花と骨董と喫茶 さかむら」

地元のおしゃれさんの わたしの街
2017.01.07

「SARAXJIJI」野田ひろみさん

 

はじめまして。熊本のマンションの1室にあるアトリエで、「SARAXJIJI(サラジジ)」という日常着ブランドの企画デザインをしている野田ひろみです。熊本で生まれ育ち、この仕事を始めてやがて丸17年になろうとしています。

熊本と言えば三名城とも呼ばれる熊本城があり、自然豊かで広大な阿蘇、そして水やお野菜が美味しいから好きなんですと、仕事先の他県の方から言われたりします。昨春の震災でとても大きな痛手を受けましたが、少しずつ復興へ向けて元気を出して前向きに進んでいる熊本の方々がより増えてきたように思います。

そんな熊本にはとても個性的で素敵なお店やスポットもたくさんあるので、九州へいらっしゃる際にはぜひ熊本へ遊びに来て欲しいです。今回は、私が息抜きによく立ち寄る場所をご紹介します。

仕事柄、県外へ行く機会が多いのですが、4年程前にふらりと立ち寄った東京のギャラリーで、ある作家さんから、「熊本の方なら“さかむら”はご存知ですか。ぜひ行ってみて」と教えていただきました。お名前は伺いながら未だ行けずにいたお店の名前をそこで聞いたのが、“さかむら”にお邪魔するきっかけになりました。

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熊本市の中心部、南千反畑町にある “花と骨董と喫茶 さかむら”は、花人である坂村岳志さんのお店。日曜日を除く平日のお昼頃から開店します。店内は小さな間接照明で穏やかに照らされ、ところどころに味わい深い骨董や、クスッと微笑んでしまうような古いものが佇んでいます。
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こんにちは! と挨拶をして席に座って、仕事場でお昼を食べずにお邪魔する時はオープンサンドやあんマフィンを、お茶の時間なら深煎りのコーヒーと季節の焼き菓子などを頼みます。

待つ間、坂村さんとちょっとしたお話をしながら、その時々に飾られた草花を眺め、心地よい音楽を無意識に感じ取ってリラックスしつつ、仕事のスケジュールを確認したり運ばれてきた香りのいい珈琲を味わって妄想の世界に浸ったり。友人と訪れても、1人で息抜きで立ち寄っても、心地よい静かな時間を過ごせます。
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オープンサンド。オリーブオイルのかかったパリパリのバゲットに、ほどよい焼き具合のプチトマトと、まいたけのペーストがのっていて、美味しくてペロリと食べられてしまいます。
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高山由佳さんの季節の焼き菓子。ほか、高山さんのマフィンを使って餡と胡桃と生ハムがサンドされた、あんマフィンもお気に入り。どちらもおススメメニューです。

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夜の“さかむら”では、お気に入りのウイスキーコーヒーやテキーラソーダなどを頂きながら、おつまみとともに友人らと語らうのに最適です。時々会話に入ってくれる坂村さんのひとことに笑ったり興味深くうなずいたり。そんな適度な距離感も、坂村さんのおもてなしなのだろうなと思います。
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昨年の秋に、坂村さんの作品集『野の花・三』が出版されました。直に観るのが1番ではありますが、坂村さんの花を手元でいつでも観られるというのもありがたいことです。
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私は先にこの“さかむら”へ訪れたので、花人である坂村さんの花のお仕事を拝見したことがなかったのですが、その後、熊本市内にある立田自然公園内の細川家ゆかりの茶室で、坂村さんが活けた花を拝見出来る“花の会”へお邪魔した際に、心が静かに整えられながらも、確かに刻まれるような刺激を感じて、この感覚はなんなのだろうと驚いたのを思い出します。

茶室までの道は、自然公園の林の中をゆっくりと歩くことが出来、落ちているドングリを拾ったり池の水面を眺めたり。背の高い樹々達を眺めるために立ち止まって空のほうへ目を向けたりしていると、どんどん心が研ぎすまされていくような気持ちになります。

茶室では自然と正座になりながら、優しく出迎えてくれる草花たちの佇まいとその空気感を眺めて、落ち着いた気持ちに。さらにいろんなことを教えてもらってありがたいような、静かな高揚感を感じるというか、ただただ良い時間を過ごしたなという気持ちになりました。きっと坂村さんは、そんな自然の風景とあるがままにそこに佇む草花を、素直に愛でる心持ちも伝えてくださっているんだろうと勝手に思ったりするのです。

“さかむら”は、静かに過ごせるカフェとしてももちろん落ち着ける場所ですが、そんな花の会を体験した上で訪れると、さらに上質な心地よい時間を過ごせる場所のように思えます。

地震以降、立田自然公園内の茶室がまだ復旧しておらず、あの場所での花の会が再開していないことがとても残念なのですが、最近では県外での花の会や出稽古なども呼ばれて活動されており、坂村さんの活ける花を観ることの出来る機会が少しでも増えていることが嬉しいと思います。3月には、上野東京国立博物館庭園内の茶室群での花の会も予定されているんだそうです。その時期に私も出張出来たらいいなと、こっそり思っています。
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熊本にいらしたらぜひ、そんな“さかむら”での静かなひとときも味わって頂けたらと思います。

 

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花と骨董と喫茶 さかむら

MAP:
熊本市中央区南千反畑町5-15
TEL:090-9397-6501
営業時間:昼ごろ~21:30ラストオーダー
定休日:日曜日
http://sakamuratakeshi.com

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