京都編 vol.10 自然のかけらでアクセサリーを作る川井有紗さんのアトリエ「e.n.s(エンス)」

地元のおしゃれさんの わたしの街
2017.02.11

京都在住ライター・大橋知紗さん

 

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photo&text:大橋知沙

 

浜辺に残された貝殻や小石、道端に落ちた枝、木の実、花びら……。そんな自然のひとかけらをそっと拾い集め、美しいアクセサリーを生み出す作り手がいます。京都駅南の古い町家にアトリエを構え、全国各地で展覧会を開きながら、月に数日だけショップとしてアトリエを解放している川井有紗(かわい・ありさ)さん。路地の奥にあるその古い一軒家を訪ねると、そこにはまるで、雄大な自然そのものに抱かれるような空間が広がっていました。

 

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3メートルほどもある大きな岩のテーブルに、鉱石やシルク、貝殻などを使った川井さんの作品が並んでいます。壁や天井には、オブジェなどアクセサリー以外の作品のほか、流木やウミウチワ(軟質サンゴの一種)など自然の造形物が。自然の力で作られたとは思えないほど繊細で完成度の高い美しさに、まるでアート作品を前にしたような心持ちで見入ってしまいます。

 

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ショーケースには、貝殻や石、流木、サンゴ、種子など実にさまざまな素材を使ってつくられたアクセサリーが並びます。「見つけたときの、そのままの姿が美しいと思って」と、素材にはほとんど手を加えず作品を作るという川井さん。波に洗われ、風雨にさらされてこの形に辿り着いたと思うと、小さな石一つにも物語を感じます。

 

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「光と影」というタイトルの石と鉱石を組み合わせたピアス(写真右)や、鉱石そのままの形を生かしたピアス(写真左)など。

 

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シルクの生糸を編み、鉱石をあしらったブレスレット。両サイドのフリンジ部分は、手首のサイズに合わせて編み立ててくれるそう。

 

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以前は、出版社でイラストの仕事に携わっていたという川井さん。忙しさのなかで自分を見失いそうになり、仕事を辞めて休息期間をとっていたころ、ふとした散歩道で出合う自然物の美しさに涙したと言います。「ただそこに在るだけで美しいなんて、なんて素晴らしいんだろうと思って。その美しさをたくさんの人に知って欲しいし、身につけることでそんな存在に近づけるような気がしたんです」。そうして創作活動を続けるうちに、同じ思いを持つ人々の共感を呼び、各地で展覧会を開くようまでになりました。

 

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「いつも自分が作りたいものに正直でいたいんです」という川井さん。同じものは一つとしてなく、選ぶ素材もその時々によって違うと言います。今後は、染めにもチャレンジしたいし、バッグなども手がけてみたいそう。こちらは、かごと流木を組み合わせたもの。実験的な作品や新しい試みを見られるのも、オープンアトリエならではです。

 

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月に数日だけ開く、隠れ家のようなアトリエショップ。ここに集まる自然のかけらを身につけると、自分も自然の一部なんだと気づかせてくれるかのようです。オープン日をホームページでご確認のうえ、訪ねてみてくださいね。

 

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e.n.s(エンス)
京都市南区九条町411-2

MAP:

TEL:090-4143-6271

12:00〜18:00(オープン日はHPをご確認ください)

http://kawai-arisa.jp

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