京都編 vol.15 小さな家のように作り手の集う雑貨店「北白川 ちせ」

地元のおしゃれさんの わたしの街
2017.10.21

京都在住ライター・大橋知沙さん

 

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photo&text:大橋知沙

 

「ちせ」とはアイヌ後で「家」を意味する言葉。京都市内でも特に芸大生や、ものづくりに携わる人が多い左京区で、さまざまな作り手から信頼される小さな家のような雑貨店が、「北白川 ちせ」です。

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店を営むのは、彫金作家の谷内亮太さん、「TORAジャム」というジャムを作るいのはらしほさん兄妹。家族でありながら、同じ芸大に通う仲間の輪の中にいた2人は、卒業後に何人かの作り手とともに店をオープン。現在は友人作家らが独立し、兄妹で店を切り盛りしています。

 

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小さいながらもあたたかな雰囲気の空間に並ぶのは、うつわ、アクセサリー、キャンドル、帽子、焼菓子など。主にバイイングを手がけるのは兄の亮太さんで、以前から親交がある作り手の作品や、クラフト市などで見つけて惚れ込んだ作家の品などを並べています。

 

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「暮らしに馴染み、使ってみて良さを実感できた作品を置くようにしています。また、作家さんの人柄に惹かれることも多くて、“この人の作るものなら”という個人的な思いも、ものを選ぶ上では大切なんじゃないかなと思っています」と亮太さん。芦田尚美さん、大谷桃子さんなどの人気の陶芸家さんのうつわから、「これから人気がでそう」とワクワクするような若手の作家さんの作品まで。さまざまな出会いがあるのも「ちせ」の楽しみの一つです。

 

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一方、しほさんはいつも店の奥でコトコトとジャムを煮ながら、お店番をしています。季節の果実にバジル、アニス、バニラなどのちょっとしたアクセントを加えて、新鮮な発見のあるジャムのフレーバーを作り出す名人。店に並ぶジャムたちはどれもみずみずしく澄んだ味わいで、果実そのものをいただいているような豊かな風味に驚かされます。

 

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また、亮太さんの作る真鍮やシルバーのアクセサリーにもうっとり。鳥や花といった定番のデザインのほか、アンモナイトやシーラカンス、星座や月の軌道など、どこか考古学や天文学を彷彿とさせるモチーフがほかにはない作風です。

 

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控えめな存在感でコーディネートしやすくも、実は物語が秘められているというところもツボ。ふだん使いしやすいブローチやピアスから、結婚指輪などの特別なジュエリー、時にはオブジェや額縁まで、多彩な作品を手がけています。

 

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常設の品を扱う1階に対し、2階は月1回ほどのペースで開催される企画展のスペース。京都の民家らしい急な階段をトントンと上がり、屋根裏のような部屋で丁寧に作られた作品と出合う時間は、まさに誰かの家を訪れたかのようにほっと心満たされます。

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「ちせ」に並ぶアイテムは、どれも心を込めて選ばれ、作り手の人柄を写しとったような作品ばかり。ここを訪れると、作家仲間や常連のお客様が次々と顔を出すことも、この店が北白川で愛されていることを物語っています。家族のようにあたたかい小さな家に、どうぞ遊びに行ってみてください。

 

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北白川 ちせ

MAP:O

京都市左京区北白川別当町28

TEL:075-746-5331

11:00〜18:00

水曜・木曜定休

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