もっと気楽に!子連れ旅vol.5 ~旅先で素敵な写真を撮りたい!~

1週間特集
2018.06.01


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photo&text 砂原 文


そのときにしか感じることの出来ない、かけがえのない瞬間を残したい。写真を撮る理由は、いつでもとってもシンプルです。それは、旅写真においても同じ。普段から仕事で写真を撮っている私ですが、子供と旅行をするようになって、ますます写真をたくさん撮るようになりました。ちなみに今回の5回の記事で掲載した写真は、ほぼiPhoneで撮ったものです。

最終回の今日は、あくまでも「わたし流」になっちゃいますが、旅先で撮影をするときに心がけていることや、スマートフォンで撮るときのちょっとしたコツについてまとめてみたいと思います。この記事が、みなさんの旅写真の素敵度アップに役立ってくれたらうれしいです。

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作品を撮るときはフィルムを愛している私ですが、旅ではスマホやコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)をよく使用しています。子供や、旅先で出会った猫を撮ることが好きなのですが、どちらも撮る側の準備を待ってくれない被写体。「わ!」っと感じた瞬間に、「パッ!」とスピード感をもって撮れるのが、デジタルの魅力です。

とはいえ、「わ!」「パ!」と撮っても、なかなかうまく撮れずに、「……え?」という結果になってしまうことも多いのではないでしょうか。でも、ちょっとだけ気をつかえば、スマホでも、とっても印象的な写真が撮れるんです。今日はそのコツを5つほど、ご紹介しますね。

①ストーリーのある写真に

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私が写真を撮るとき、いつも大切にしていることがあります。それは、ストーリーが感じられる写真になるように、シャッターを押すこと。ストーリーのある写真というのは、その奥にあるものが見る人に伝わる写真、つまり、撮影者や被写体の感情が表現されている写真だと思います。

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そのための大切なポイントの一つに、「主役を決める」ことがあります。四角の構図の中で誰を、何を、どこを主役にするか、どこに心惹かれたのか、瞬間でパッと頭に浮かべられるようになれば、あとはスムーズに素敵な写真が撮れるんです。私の場合は、写真を撮るたびに何を主役にするか自問自答する練習を繰り返しました。繰り返すことで「自分の好き」の共通項を見つけることが出来、自分らしい写真が撮れるようになると思うのです。

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また、スマホのレンズは広角なので、広い範囲を写すことが可能です。旅先で感動した、残したい風景と一緒に人を撮りたいとき、例えば主役の人物を真ん中ではなく、あえて隅のほうに配置すると余韻が生まれ、雰囲気や遊び心のある写真になります。「余白を余韻にする」のです。

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必ずしも全身が入っている必要はありません。思い切って空をたくさん入れたり、大胆な構図にもチャレンジしてみてください。

②主役にピントを合わせよう

主役が決まったら、次はピント合わせ。え? こんなこと? と思われるかもしれませんが、やるとやらないでは仕上がりが全然違うので、これを挙げたいと思います。機種によって多少違いますが、今回はiPhoneでのピントの合わせ方をご説明しますね。

まずカメラアプリを起動させて、被写体へカメラを向けたら、撮りたい主役を決めて、そこに指をあて1秒ほど画面を長押しします。すると画面の中に、四角形と「AE/AFロック」という文字が表示されます。これでピントが合いました。

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特に、被写体にかなり近寄って撮る場合、ロックされるとピントがあっているスポット以外の背景がボケるので、それだけで上級者っぽい写真に変わります。料理やお花の写真を撮るときに使うのがオススメの機能ですが、私は人物や風景など、どんなものを撮るときもまずロックをします。

そして、ロックの四角形の横にある太陽マークは、明るさ調整用。明るくしたいときは画面上で指を上に、暗くしたいときは下にスライドさせて、よりきれいに見える明るさに変更するのもポイントです。ロックと明るさ調整、この2つをするだけで、なにもしなかったときよりも、かなりいい写真が撮れるはずです。

③光と影を意識しよう

同じ場所で撮影しても、光の向きが違っただけでまったく雰囲気の違う写真に仕上がります。晴天の場合、「順光」「逆光」「サイド光」の3種類の光が生まれます。正解はありません。自分が好きな光を探してみてください。

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「順光」
カメラの後ろや斜め横から光が被写体に当たるので、光が当たっている箇所の色がそのままきれいに描写されて、色彩豊かな写真に。影も濃く出るので、強い印象になります。

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「逆光」
被写体の後ろから光が当たるので、全体が光に包まれキラキラした写真に。ただ、顔色が暗くなるので、明るさ補正が必要なときも。

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「サイド光」
横から当たる光が、ちょっぴりドラマチックな写真に仕上げてくれます。

④背景や色の統一感にも気づかいを

ポートレートを撮るときに心がけているのは、「背景を味方につける」ことです。

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例えば、花柄の水着を着たこの写真は、近くにお花が咲いている場所があったので、そこまで移動して撮りました。アスファルトを背景にするよりも、可愛くなったかな、と思います。

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構図内の色味に統一感を持たせることも心がけていることの一つ。こちらは、洋服、トマト、後ろの女性のエプロンの赤が効いています。

素敵な風景や瞬間に出会ったとき、反射的に「まずは撮ってみる」ことも、とても大切ではありますが、撮る前に1秒だけ「“自分の好き”を考えて撮る」ことを意識してみてください! 自分でもびっくりするような素敵な写真が撮れることが、格段に多くなるはずです。

⑤自然な表情を狙って

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子供の自然な表情を撮りたいときは、何かに夢中になっているとき、無理に声をかけずカメラを意識させないようにして撮ると、作り笑顔ではない自然体な表情を狙うことができます。おやつを食べたり、遊んでいたりするときがオススメです。

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ちなみに猫の場合は逆で、「もうちょっとそこにいてね。こっち向いてね」と、ずっと声を掛けコミュニケーションしながら撮っています(笑)。話しかけると、意外と応えてくれるものです。

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子供が遊んでいるところを撮るとき、同じような構図のまま連続写真を撮るのも、パラパラ漫画風で楽しくてオススメです。

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私は「旅行中の青の後ろ姿コレクション」をしています。テーマを決めて撮ると、きっと、後から見返すと思い出深いものになっているのかな、と何枚もたまっていくのを楽しんでいます。

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また、旅行中、娘の青にはいつも「写ルンです」を持たせています。デジタルカメラと違ってすぐ見られず、巻き上げないとシャッターも押せないことが分かり、無駄に撮らず、青なりに考えながら大切に撮っている様子が可愛く、今しか撮れない写真も愛おしいものです。

・・・・・

……と、簡単ではありますが、こんなことを考えながら私は写真を楽しんでいます、というお話をご紹介させていただきました。テクニック的な話もありましたが、「いい写真」とは、つまりは「愛ある写真」だと思います。カッコいい写真やお洒落な写真がいい写真、では必ずしもない、と私は考えています。いいなあ、好きだなあ、可愛い!……と、誰より可愛い我が子を大切に思いながら撮る写真は、ちょっとくらい下手でも「いい写真」に違いありません。旅先でも、まずはその気持ちを大切にして、楽しく撮影してみてくださいね。

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1週間特集を振り返って……。
海外への子連れ旅を何度か経験して思うことは、人々や社会の優しさです。サッとさりげない優しさに触れ、暖かな気持ちになることが多かった子連れ旅。もちろんいろんな人がいるけれど、子供も社会の一員だよ、と大らかに受容している空気を感じました。受け入れてもらうことは、とてもうれしいことです。私も日本で、特に子連れのツーリストに対してかくありたい、と強く思いました。娘の青には、肌の色や目の色や言語が違う人たちと触れ合うことによって、他者を知り、信用し、その違いを受け入れるスピリットを持った子に成長してほしいな、と願っています。

次はどこへ出かけよう。成長した青とまた一緒に旅に出ることが、今から楽しみです。

Aya Sunahara

Profile

砂原 文

Aya Sunahara

フォトグラファー。雑誌や書籍、ウェブなど幅広い分野で活躍中。ハワイ・モロカイ島で過ごした日々、風景の写真を収めた作品集「pili」が話題に。2018年8月20~23日には、下北沢「fog linen work」2Fで、写真展「pili」を開催予定。
http://laaufilm.com/
Instagram「@trance_parence721」「@laaufilm_aya

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