弘前編 vol.4 郷土料理を味わえる「津軽あかつきの会」と、懐かしのおいしさ「相馬アイスクリーム店」 ~「yourwear」佐藤孔代さん~

地元のおしゃれさんの わたしの街
2016.07.23

地方在住のおしゃれさんに、地元のとっておきの場所を案内していただく人気連載「わたしの街」。今月、青森・弘前編を担当してくださっているのは、ニットブランド「yourwear(ユアウェア)」の佐藤孔代さんです。
歴史ある城下町・弘前には、おしゃれなお店がたくさん並んでいるわけではないけれど、じつは知る人ぞ知る素敵なお店やスポットがけっこう潜んでいるんです。今月の連載では、佐藤さんのアンテナにビビビとヒットしたスポットを紹介していただきます。この連載に登場する穴場スポットはもちろん、弘前には桜が有名な弘前城や、津軽富士とも呼ばれる岩木山の雄大な姿、ル・コルビジェの弟子・前川國男によるモダニズム建築などなど見どころがいっぱい。1泊のんびり旅に、絶対おすすめですよ~!

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遠くに住む友人が東北に遊びに来てくれたら、どうしても連れて行って食べてもらいたいのが、ここ「津軽あかつきの会」のお昼御膳。「津軽あかつきの会」とは、津軽の郷土料理を伝え、守るために地元のお母さんたちが立ち上げたグループです。

予約が入ったその日に合わせて、数日前から保存食を戻したり、出汁をとったり。手間暇惜しまずな郷土料理は、味醂や砂糖、油(揚げ物は特例)をほとんど使わず味付けされ、その味はまさに季節の滋味。雪国の至福そのものが、このお料理に詰め込まれています。

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取材したこの日は、山菜シーズン真っ盛り。この辺りではお馴染みの山菜、フキ、ミズ、ウド、ワラビ、ネマガリタケが天ぷらや煮物に。

これは初めて食べた枝豆の漬物。茹でた枝豆を塩水につけて保存しておくそう。お酒によく合います。

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その他、冬に飯鮨にされたハタハタ、米糠と柿の皮で漬けられた赤カブと菊芋の漬物、塩蔵きゅうり……手間と時間をかけると、素材はここまで昇華するのか! と口に運ぶ度にため息が。

裏では、数人の会員の方々がテキパキと作業をこなしています。それぞれに得意料理を担当するのだとか。

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「私もこんなお料理を作れるようになりたいです!」と、会員になれるか聞いてみたところ、近くに住んでいないとすぐに集まれないから難しいとのこと。季節ごとに通って舌で覚えるしかなさそうです。

「津軽あかつきの会」の場所は代表の工藤さんのご自宅。親戚のお宅にお邪魔したようなリラックスした空間で、お料理の説明を受けながらゆっくりお食事が頂けます。

代表の工藤さん(写真左)と中田さん。中田さんのご自宅の土蔵では、「津軽あかつきの会」で使用する大量の漬物が保管されているそう。
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お食事の最後に出して頂いた干し柿とお茶を頂きながら、こないだの秋は例年よりも気温が高くて近所では干し柿が上手く出来なかったお宅もあったなあ、と思い出しました。雪国のあの「寒さ」と、この干し柿の「甘み」は表裏一体。それを思いながら食べ終わって、次の冬の寒さもちょっと頑張れちゃうような、なんだかそんな気になってきたのでした。


そして、お食事の後はやっぱり甘い物。弘前市民に愛されるアイスクリーム屋さん、「相馬アイスクリーム店」に向かいます。

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店内にはひっきりなしに地元の人が来ては、アイスを食べたり、お土産に持ち帰りにしたり、なんとも言えない微笑ましい光景を眺めながら絶品ソフトクリームを頬張るのが、私のお気に入りです。

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私がここを見つけたのは、偶然。白神山地のハイキングの帰り道に見掛けて、ビビビ! ときたのです。本当にビビビ! 「ここは絶対に美味しい!」という食いしん坊の直感です。車をUターンさせた甲斐もあり、直感は当たって、「やっぱり美味しいー!」という実感に。

アイスクリームはすべてオリジナル。一番人気のアイスキャンディーは1本70円! 種類はミルク、イチゴ、メロン、抹茶、コーヒー、チョコ。あずきから煮て作るというあずきキャンディーのみ80円。それでも嬉しいお値段です。

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朝の7時から仕込みを始め、多い時でアイスキャンディーを1500本ほど作るそう。今年はアイスキャンディーの味を少しリニューアル。「糖分を控えめにして、乳成分を多くしたよ」とご主人の相馬和夫さんが教えてくれました。

地元の人には袋シャーベット、袋ミルクアイスも人気。お持ち帰りにして、牛乳をかけて溶かしながら食べるのが美味しいのだとか。近くの人は溶けないうちに持ち帰り出来るのが特権ですね。いいなあ。

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創業は昭和25年。現在のご主人、和夫さん(写真右端)のお父さんが始められたそうです。今は奥さんのかほるさん、息子の佳広さん、パートさんおふたりの計5人で忙しい夏を乗り切っているそう。

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そうそう、「相馬アイスクリーム」は4~9月の夏季営業のみなのです。冬は買えませんのでご注意を。

こんなに長く、地元の人たちに愛されているアイスクリーム屋さん。始めたきっかけを尋ねると「今で言ったら、コンビニでも始めるくらいの気持ちで始めたんじゃないかな?」と飄々とした答え。でも「卸しはしない。通販も忙しい時はしない。基本、地元のお客様のために」という和夫さんのしっかりとした言葉に、「地元の人を思って作るアイスクリームが美味しくないわけないなあ」と、人気の理由が私の中で腑に落ちたのでした。

今年の夏は何回行けるかな? 暑くなるのが楽しみな最近です。


photo:船橋陽馬

 

「津軽あかつきの会」
MAP:
青森県弘前市石川家岸44-13
TEL:0172-49-7002
一食1500円~
要予約(昼のみ、4名様以上。予約は4日前まで。希望日は出来たら日曜日以外で)
http://www.umai-aomori.jp/know/sanchi-report/37.phtml

 

「相馬アイスクリーム店」
MAP:
青森県弘前市大字悪戸字鳴瀬136-1
TEL:0172-32-6816
7:00 ~18:00
不定休(4~9月のみの夏季営業)

 

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