樹齢50年の杉から仕上げた「copse(コプス)」オリジナルの折敷

今日のひとしな
2016.07.27

~copse(コプス)より vol.27~

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“折敷(おしき)”は料理を盛るためのお盆の一種。プレースマットやランチョンマットと役割は同じですが、木製の折敷は高さがあるため料理が映え、汚れてもさっと洗えて便利です。
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折敷を作っていただいているのは和歌山県の山奥、熊野古道に近い山里に暮らす桶職人、松本濱次さん。和歌山は県面積の8割近くを山林が占め、昔から「木の国」と呼ばれる産地。山の大半は植林され、杉やヒノキが樹齢40~60年の伐りどきを迎えているものの、国産材が使われなくなった今、成長した山を伐採し、どのように利用するか大きな課題になっています。
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実家(和歌山)に帰ったとき、松本さんのことを知人から教えられ、かねてから構想していた折敷を杉でつくりたいと訪ねました。松本さんが扱うのは樹齢50~100年の地元産の杉。何度か試作を重ねながら、小さなテーブルでも使えるよう9寸5分(約28.8㎝)四方の折敷に仕上げていただきました。
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コンパクトにしまえることも、こだわりのひとつ。折敷は本来、周囲に縁をつけたものを指しますが、縁なしのデザインにしたのもそのためです。厚みを8㎜程度に抑えて、5枚収納しても4cmほどでおさまるため、デッドスペースにも収納可能で、立てて収納すれば取り出しやすく、しまいやすさも抜群。縁がないので少々、お皿がはみ出しても気にせず使えるのも利点です。
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器のようにして直接、料理を載せても大丈夫。和の趣が漂いますが、木目が目立たない柾目(まさめ)仕上げなので洋のメニューのときも調和します。折敷を並べるだけであらたまった雰囲気になり、おもてなしのときも活躍。

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杉はやわらかく、器のあたりがやさしい反面、傷がつきやすいといわれます。でも、写真はいずれも数年使用しているものですが、美しいまま。なにより香りがよく、軽くて器が映えるといいことづくめ。和歌山の懐深い山に思いを馳せながら使っていただけるとうれしいです。


杉の折敷 4,000円(税抜)

copse(コプス)

器や日常着など、衣食住を提案する雑貨店。連載コラム執筆は、店主の小森知佳さん。
東京都練馬区石神井台3-24-39 ロイヤルコトブキ1F
TEL:03-6913-1544
E-mail:info@copse.biz
営業時間:11:30~17:30
定休日:月~水曜(企画展中は無休)
http://www.copse.biz

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