地場産業を生かした「F/style(エフスタイル)」の再生ビンのビーカー・計量カップ

今日のひとしな
2016.09.22

~in-kyo(インキョ)より vol.22~


「エフスタイル」のお二人(五十嵐恵美さん・星野若菜さん)のことを教えて下さったのは、美術作家の永井宏さんだった。それは私がお店を始めるずっとずっと前の話。そのときの永井さんの話があまりにも興味深く、私の中で「エフスタイル」は「いつか会ってみたい人たち」になっていた。

強く願うと叶うもので、間もなくしてお二人に会う機会がやって来た。しかもその場所が現在お店を構え、暮らしている福島・三春だったのだから、自然の流れというのか何なのか、縁というのは本当に不思議なものだなぁと他人事のように思ってしまう。

「エフスタイル」のものづくりは、デザインをして終わりではなく、新潟を中心とした地場産業の方々と共に一から取り組み、どうしてこうあるべきかに始まり、生み出し、どのように使い手に届けるかまでの全ての工程を二人で行っている。ブレない芯のあるものづくりの姿勢は、はじめて会ったときの印象のまま今も変わらない。

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少しずつ増えてきたアイテムの中で「再生ビンのビーカー・計量カップ」は、ハッとさせられたもののひとつ。茶色や緑など、再生が難しいとされている色のついたビンを、手仕事による丁寧な加工技術を経て、なおかつなるべくコストを抑えた方法で製品に仕上げている。

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微妙な色味や口径、厚みや底のつくりの違いなど、ひとつひとつに元のビンの面影を残しつつ、計量カップというあらたな役目を持って生まれ変わった。

「いいモノ」をひと言で説明するのは難しい。けれどもそれらのモノの向こう側には、ものづくりに真摯に取り組む人たちの気配がある。そのことを「エフスタイル」の二人は、いつも目を輝かせるようにして届けてくれるのだ。

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in-kyo(インキョ)

日々の暮らしの中で、月日をともに積み重ねたくなるような器や生活雑貨が並ぶ店。日常着や、おいしいもののセレクトも人気。「今日のひとしな」のコラム執筆は、店主の長谷川ちえさん。

福島県田村郡三春町9
TEL:0247-61-6650
10:00~17:00 水曜・木曜定休
http://in-kyo.net

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