草花の居場所「F/sytle」のシナの縄の花かご

今日のひとしな
2017.08.19

~ musubi(むすび)より vol.19 ~

散歩途中の道すがら、野の草花を摘んでは持ち帰ることが、幼い頃の娘の日課だった。ははこぐさ、きゅうりぐさ、からすのえんどう、いぬたで、きんぽうげ、えのころぐさ……。「これ、なぁに?」という娘の質問に窮して、野の花の絵本とにらめっこするように一緒に眺めたのも、その頃だった。おかげさまで今は少しばかり草花の名を、空でも言えるようになった。

19Fstyleのシナの縄の花かご_01

小さな子どもにとっての散歩道は、大人のそれとは全く異なる視界が広がっているらしい。彼らはいつでも目を輝かせ「ほら、見て!」と、世界はこんなにも驚きに満ちた美しいもので構成されているということを、私たち大人に気づかせてくれる。

19Fstyleのシナの縄の花かご_03

そうして、ある種の興奮を共にして持ち帰られた石や木っ端、金属片は家のあちらこちらに置かれる。草花もまた例外ではなく、しおれぬようにと我が家ではこの小さな花かごがその居場所となった。

19Fstyleのシナの縄の花かご_04

科(シナ)の木の繊維で縄をなって、指編みによる昔ながらの方法でひとつずつ編まれている花かご。シナ織の歴史は縄文時代まで遡るとも言われ、まるまる一年をかけて作られているそう。その背景を知らずとも心が惹きつけられるのは、その仕事の原始的な力強さ、エネルギーを感じるからなのかもしれない。

この花かごは、新潟の地場産業を中心としたデザイン提案から販路の開拓までを一貫して行う「F/style(エフスタイル)」の五十嵐恵美さん・星野若菜さんと、シナ機保存会の方々との出会いから生まれたものだ。尊い仕事だ、と思う。

19Fstyleのシナの縄の花かご_02

ドライならそのまま、お水が必要な場合はショットグラスや空き瓶を入れて。暑さの盛りに野の花一輪、清々しい空気を運んでくれることでしょう。

 

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musubi(むすび)

普段の暮らしに、ささやかだけれど美しく、しっかり寄り添ってくれる日用品や雑貨をセレクトしたお店。「今日のひとしな」の執筆は、店主の坂本眞紀さん。

 

東京都国立市富士見台1-8-37
TEL:042-575-0084
営業時間:12:00~18:00
定休日:日、月曜
WEB:http://www.musubiwork.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/musubiwork/
instagram:https://www.instagram.com/musubi_work/

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