平井かずみさん【前編】ぶつかったら立ち止まらずに動き出す

仕事の壁、暮らしの壁
2018.04.03

この連載では、「ナチュリラ」で人気のおしゃれさんたちに、こんな質問をしてみました。「いままで仕事をし、暮らしてきた中で、ぶつかった壁、悩みは何ですか? どのように乗り越えましたか?」
第4回に登場していただくのは、フラワースタイリストの平井かずみさんです。いつでもパワー全開で、周りまで明るく幸せにしてしまう平井さんですが、じつは長く葛藤の日々もあったそう。そこを乗り越えたこそ、朗らかに笑うことができるのかもしれませんね。

text:福山雅美 photo:砂原文

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これまでの道で迷ったこと、ぶつかったことの話を聞かせてください。そうお願いしたところ、ふと真顔になった平井さんは、まさに前のめりになって言いました。「私、本当に前向きなのよ」

たとえば、数年前に夫から会社を辞めたいと相談されたとき。「よし、わかった。じゃあ、存分に……っていうのも変だけれど、この機会にゆっくり休んで! と言いました。それまでは、彼に頼って暮らしていたわけだから、今度は私が働く番、と思ったの。もちろん、当てなんてまったくないですよ。急いで派遣会社に登録して、受付の仕事を始めました」

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その状況になったからには、悲観しないで動き出す。立ち止まっていても何も変わらないし、実際以上に事態を重く感じてしまうことも。だから、冷静に受け入れて、自分のできる範囲でとにかく行動に移す。それしか考えつかなかった、と振り返ります。

「このときのことだけでなく、人に自分のことを話すと、『それは大変だったね、思い切ったね』なんて言われることが多いんです。そこでようやく『なるほど、あれは大変だったのか!』って気づくの」

無理に意識しようとすると、ハードルが高そうな“前向き”という思考。でも、平井さんのように、ピンチのときは必要以上に深刻にならず、とにかく前を向いて動き出す。そんなところから始めれば、目の前のことをこなしているうちに、「知らず知らず、乗り越えていた」「なんとかなってしまった」という明るい方向へ、つながっていきそうです。

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そしてもう一つ、平井さんが大事にしているのは、自分の伝えたいことは、出し惜しみせず相手に伝える、ということ。そこに、見返りは期待していません。

「『いいな』と思ったものは、まわりの人にすぐ伝えたいと思う。もちろん、みんながみんな、私が『いいな』と思ったものを『そうだな』と感じるとは限らないことは、わかっています。でも、とにかく伝えることが大切。そこから何かが生まれるかもしれないのですから。相手に、同意を強制するつもりはまったくありません。ある意味、相手まかせだから、伝えるのはすごく気楽なんです」

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その境地に至るには、葛藤もありました。「若いころは、『どんな人とも、仲よくならなくちゃ』と思い込んでいたんですよね。でも、それはやっぱり難しかった」

誰かに自分の気持ちをわかってもらえないと、どうしてうまく伝わらないんだろうと悩んだし、波長が合わない人がいるときは、自分のほうが努力不足なんだと感じたことも。そうやって悶々と悩んでいたある日、ふと気づいたことがありました。

「相手の心まで『こうあってほしい』と期待するほうが、おこがましいんだな。私が何かを伝えたら、もうそこで手放して、どう感じるかは、相手にまかせるべきなんだなって。うん、手放すのは大事!」


→後編へ続きます

→その他の平井かずみさんの記事はこちらから

→より詳しく読みたい方は、ナチュリラ別冊『幸せに暮らすくふう』をご覧くださいね

Profile

平井かずみ

kazumi hirai

幼少のころから、植物に興味を持つ。会社員、インテリアショップスタッフを経て、フラワースタイリスト谷匡子氏に師事。独立後、夫と営む「café イカニカ」で定期的に「花の会」を開催するほか、雑誌やイベントなどで“花のある暮らし”を提案。近著は『あなたの暮らしに似合う花』(地球丸)。
http://ikanika.com/
instagram「@hiraikazumi

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