「今日のひとしな」9月の担当は「in-kyo(いんきょ)」の長谷川ちえさん

今日のひとしな
2016.08.31


今年の2月まで、東京・蔵前にあった「in-kyo」というお店をご存知でしょうか?

エッセイストでもある中川ちえさんが、作家さんの器や生活雑貨などをのんびり販売しながら、おいしいコーヒーをいれてくれるお店。店内を見てまわりながら、たわいもない話をしているうちに、なんだか心が満たされた気分になれるという、ちょっぴり風変わりで、そして、とても多くの人に愛されてきた場所です。

その「in-kyo」が、今春、福島県にお引越しをしました。ちえさんは結婚して長谷川ちえさんとなり、「in-kyo」はご主人が暮らす福島の三春という場所で再スタートすることになったのです。

そこで「暮らしとおしゃれの編集室」のデイリー連載「今日のひとしな」では、三春でのお店の風景とともに、ずっと変わらずに扱っている定番の品々を、ちえさんのエッセイとともにご紹介いただくことになりました。

今日は、連載開始の前に、新しいお店の様子をリポートしますね。

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古い建物を改装した店内は、蔵前のときと変わらない雰囲気。什器も、前の店から運び入れたものばかりで、あえて配置もほとんど同じにしたそう。東京から足を運んでくれる昔からの常連さんも、ほっとできるような空間になっています。

そしてこの居心地のよさは、三春の人たちの心もぎゅぎゅっとつかんだようで、さっそく新たな常連さんも。小さなベンチにちょこんと座りながらいただける300円のコーヒーを目当てに、毎日のように顔を出してくれるお客さまもいるのだとか。

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「三春はもともと城下町だったからか、おいしいものを楽しむ文化があるみたいなんです。東京のときより、コーヒーをいれる回数が増えたし、コーヒー豆やブレンドティーの茶葉も、驚くほどたくさん売れるんですよ」

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なんやかんやと多くの仕事をこなしながら過ごしていた東京での暮らしから一転、この三春では、「きっと、お客さんもそんなに多くはないだろうし、のほほんと過ごすことになるんだろうなあ」と思っていたところ、いい意味で想像とは違っていたそう。

「地元になにやら面白そうなお店ができたと、郡山や会津若松など福島各地から来てくださる方も多いんです。みなさん、ワクワクしながら商品をとても丁寧に見てくれて。作家ものの器にはじめて出合ったとか、雑誌やネットでは見たことがあっても、実際に手に取る機会がなかなかなかったとか、そんなお話を聞いていると、商品のいいところを私がきちんと伝えないと、と気持ちが引き締まります」

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扱う商品は長年変わらないけれど、移転してから並べ始めたのが、以前ご近所仲間として助け合っていたお店のアイテム。たとえば、生活用品を扱う「SyuRo(シュロ)」のオリジナル商品は、個人的にとても好きで使っていたけれど、近くの店同士で同じものを販売することを避けるため、あえて扱っていませんでした。でも東京を離れてみて、下町で生まれたシンプルで使い勝手のいい商品を、福島の人たちにも紹介したいという気持ちが芽生え、少しずつ増やしていこうと思ったのだそう。また、福島に息づく伝統の手仕事など、“地元のいいもの”を見つけてお店で紹介する、というのも大きな目標です。

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そしてもうひとつ、「in-kyo」ならではのスペースが。こちらは、主に暮らしまわりのことをテーマにした本を並べた棚。近くに大型書店がないこともあって、ご近所さんたちにとても重宝されています。

雑貨店のような、カフェのような、本屋さんのような。そして時には、みんなが気軽に集えるイベントも。そんな不思議な魅力あふれる「in-kyo」に、ぜひ足を運んでみてくださいね。三春には、有名な滝桜はもちろん、大切に守られている文化財、古い神社やお寺など見どころもたくさんなので、一日楽しめちゃいますよ。

外観

in-kyo(インキョ)

日々の暮らしの中で、月日をともに積み重ねたくなるような器や生活雑貨が並ぶ店。日常着や、おいしいもののセレクトも人気。「今日のひとしな」のコラム執筆は、店主の長谷川ちえさん。

 

福島県田村郡三春町9
TEL:0247-61-6650
10:00~17:00 水曜・木曜定休
http://in-kyo.net

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