素敵な器を使った朝ごはんコラム、11月担当は「ボクノワタシノ」の佐藤いよこさん

器店主の朝ごはん
2017.11.04

11月の「器店主の ある日の朝ごはん」は、横浜・元町からお届け。
この急な坂の途中に、「ボクノワタシノ」というちょっぴり変わった店名の器屋さんがあります。

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ふうふう言いながらのぼると、看板猫みーちゃんがお出迎え。こんにちはー。

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そーっと中に入るとそこは、静かな音楽が流れる落ち着いた空間。隠れ家みたいな不思議な雰囲気です。

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「せっかくがんばって坂をのぼってきてくださったお客様に、来てよかったと思ってもらいたくて」と、店主の佐藤さんが心を砕いてディスプレイした器たちが、所狭しと並んでいます。

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2年前にオープンしたこのお店は、佐藤さんが一人で切り盛り。こんな素敵なお店を開いたということは、以前もこういった関係のお仕事で?

「いえいえ、実はまったく別の分野でして。20年以上、化粧品メーカーに勤めていたんです。全国にある店舗や売り場のデザイン、商品配置などを決めるVMDという仕事をしていました。今はこういったワンピースにぺたんこ靴ばかりですが、以前は毎日スーツにパンプスで通勤していたんですよ(笑)」

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えええー? びっくり。なぜ、器店を??
「あるとき、通っていた陶芸教室のオーナーが、講師や自分たちの作品を世に出したいのになかなかできなくて……と話しているのを聞いたんです。あ、それなら私できるかもって思っちゃったんですよね。器は上手に作れないけれど、器を多くの人に届けることなら自分の得意分野だ! って。ちょうどこれから先の生き方を模索しているときでもあったので(笑)」

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そう思ったら行動は早い佐藤さん。会社を早期退社し、さまざまな産地をまわりました。まずオンラインショップを立ち上げ、大好きな横浜の街を自転車でまわり物件を探して、店舗をオープン。メイン通りから離れた立地ということもあり、店舗の存在を知ってもらうため、毎日ブログを更新するなど地道な努力により、ファンを増やしています。

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看板猫のみーちゃんを目当てに訪れるお客様もチラホラ。それもうなずけるほど、でっぷりかわいいお姿!

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「器店を営むための王道やノウハウを知っているわけではないからこそ、自分にしかできないセレクトを、丁寧にしていきたいなと思うんです。だから有名な産地や作家さんのものを扱うというよりは、きちんと自分が納得でき、使う人の気持ちを最優先したものを並べることを大切にしています」

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「このシリーズは、教室に通っているときに知り合った陶芸家KODAMA TOKIさんの作品で、いま大人気。普段の食事をより美味しく見せてくれるシンプルな美があり、しかもお財布にやさしい価格です。こういう器こそ、私が扱う意味があるんじゃないかなって思っています」

商品をセレクトしていく中で、結局、陶芸教室から仕入れる器はほんの一部になりましたが、オリジナル商品を作ってもらうなど、いい関係は続いています。

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こちらは、そのオリジナルアイテムのひとつ。大きめの鉢に、縦に細く掘られた線が、黒化粧の器をシャープに引き締めます。
「実はこれ、ラーメン用をイメージしているんです。家でラーメンやうどんを作るときって、時間がなかったり材料が揃っていなかったりして“手軽にささっと”ってことが多いでしょう? でも、器が格好よかったら、楽しい食事時間になるんじゃないかなと思って」
ふむふむ、この器ならインスタントラーメンでも、お店で出されたような仕上がりになりそう!

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入口に掲げられた小さな看板は、佐藤さんの手作り。ロゴは、店名を考えながらいろいろな候補を書き連ねたときに書いた文字なのだそう。そんな何気なく書いた“狙っていない”おとぼけ感が、このお店にはちょうどいい、とそのまま採用したのだとか。

ぼくの茶碗、わたしのカップ……そんなマイ定番を見つけに行きたい、肩ひじはらない居心地のいい器店。元町散歩、中華街散歩のついでに、ぜひ足を伸ばしてみてくださいね。

ボクノワタシノ

横浜・元町近くにある、日常使いの器を扱うお店。モノだけでなくコトも楽しめる「箸置きづくりのワークショップ」や、器の再生「金継ぎ相談会」も開催している。「器店主の ある日の朝ごはん」コラムの執筆は、店主の佐藤いよこさん。

 

神奈川県横浜市中区山手町52-7
TEL&FAX 045-681-2388
営業時間:11:00〜17:00
定休日:月、火曜(祝日の場合は営業、翌日休み)
http://www.bokunowatashino.com

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