園芸用品から洋服まで「LIFETIME」が12月の「今日のひとしな」です!

今日のひとしな
2022.11.30

とうとう今年もあと一か月。師走はその名の通り慌ただしく過ぎ去ってしまいそうですが、新たな年を気持ちよく迎えるためにも、毎日元気に過ごしていきたいですね。2022年最後の「今日のひとしな」には、京都より“園芸用品に強い”セレクトショップが登場します!


世界中から観光客が訪れる金閣寺から、車で5分ほど。個人商店や職人さんが多い下町の一角に佇んでいるお店が、「LIFETIME(ライフタイム)」です。


店内に並ぶのは、オーナー自らが主にイギリスを中心としたヨーロッパから輸入した、流行に左右されることのないクラシックな園芸用品たち。

あれ、エプロンやスウェット、パンツに帽子、それにバッグやストール、さらにインテリア用品まで……? 園芸用品だけでなく、さまざまなジャンルの商品がありますが……。


「30歳くらいまでどっぷりと音楽に浸り、その道を諦めてから父親の家庭菜園を手伝うようになったら、今度はこちらにどっぷりとハマってしまって。その時、『自分が使いたくなるようなカッコいい道具がない!』と探し回って出会ったのが、イギリスを中心としたヴィンテージの園芸用品たち。向こうには、新品でもいい具合に育てられそうな佇まいの道具も沢山あるんですよね(そのエピソードは連載の中でご紹介予定なので、どうぞお楽しみに!)。そこで、個人輸入を始めるとともに、“植物のある暮らしを愉しむ道具店”として始めたのが『LIFETIME』なんです」と話すのは、オーナーの説田稔さん。

来年2023年には開店20周年を迎える「LIFETIME」。その間、さまざまな“ひとしな”や人との出会い、さらには時代の流れも受けてお店は変化を重ねてきました(この辺りのこぼれ話も、連載でたっぷりとお話頂く予定です!)。そして今や、“ワークスタイルとライフスタイルに寄り添う道具店”とテーマを広げた「LIFETIME」の運営だけでなく、自ら立ち上げた園芸サブカルブランド「WORKS&LABO.(ワークス&ラボ)」、同志といっても過言ではない仕事仲間と始めた“不断着”アパレルブランド「allinone(オールインワン)」、さらにヨーロッパからの買い付けの輸入業と、その展開は多岐にわたっています。

「なので、お店には園芸用品だけでなく、日用品やインテリア用品、アパレルの取り扱いも沢山! ただ、最近は新型コロナウイルス等の世界情勢により、海外からの輸入が思うようにいかなくなってしまっているのですが……」と説田さん。特に輸入物の園芸用品が品薄になってきてしまっているそう。ですが、選び抜かれた園芸用品や日用品、洋服などがズラリと並ぶ店内の風景は、まさに圧巻! のひとこと。「常連さんで服だけを見に来る方もいますし、当店が『どんなお店なのか』というのは、人によってとらえ方が違うかもしれませんね」と笑います。


こうして、今ではさまざまな商品を取り扱うようになった「LIFETIME」ですが、説田さんがお店を始めてからずっとブレることなく大事にしていることがあります。それは、「経年変化を楽しめる、愛着を持って長く使えるものを取り揃える」ということ。そこには、過剰な機能やデザイン性、さらに有名無名は問いません。とにかく「常連さんが必要としてくれそうなもの」「作り手の代弁者になりたいと思えるもの」を軸に考えています。

「音楽をやっていた時も、楽器は値段が高いヴィンテージだから良いというのではなくて、新品の安価なものでも、自分にしっくりくるかどうかを大切に選んでいました。それは、日々使う道具も同じこと。年月とともに自分に馴染んで、道具そのものも美しく育っていくのが理想ですね」


そんな「LITETIME」には、ガーデニングを趣味にするご夫婦、園芸周りをお仕事とするプロの方、お部屋のインテリア用品を探しに来る方、カジュアルワークスタイルのファッションがお好みの方、お店やもの作りをされている方……などなど、さまざまな方が訪れ、みなさん思い思いに「LIFETIME」で過ごす時間を楽しんでいるよう。「カップルで来られて、数日後に今度はお一人でじっくり見に来られる、なんて方も」

「ちょっと変わった店でもあるので、『園芸の知識がないとお店に入りにくいのかな?』と思われる方もいらっしゃるかもしれないのですが、当店にいたっては全くそんな心配はいりません! 『いいな』と思う“衝動”から商品を手に取ってもらって、それを大切に使ってもらえれば、店主としてはこんなに嬉しいことはありません。もちろん、それぞれの商品の歴史や背景の話でお客さんと盛り上がるのも楽しいですし、一人でじっくりご覧になっていただいても。お好きなように、ゆっくりしていってくださいね」


明日から紹介してくれるのは、選りすぐりの31個の“ひとしな”。それぞれに説田さんの“熱い想い”がギュッと、溢れんばかりに詰まっています。

「もしかすると、『暮らしとおしゃれの編集室』の読者のみなさんが今まであまり馴染みのなかった“ひとしな”も登場するかもしれません。お客様によく『これは何用ですか?』とお尋ね頂くのですが、例えば工具入れには工具しか入れちゃいけない、なんてことはないんです。レザーグローブだって、ガーデニング仕事に使ってもいいし、キャンプなどのアウトドアシーンで使っても、形が好きならファッションとして楽しんでもいいわけです。だって、バイク屋さんに行ったら同じようなグローブがバイク用として売られていることもあるじゃないですか。道具の使い方は人それぞれ。危険な使い方さえしなければ、道具のウンチクも知らなくていいんです。当店の連載で新しく知った“ひとしな”を、いつの日か読者のみなさんそれぞれの暮らしに合う形で役立ててもらえれば……それは私にとって、とても嬉しい出来事になりますね」と笑顔で話す姿が印象的でした。

2022年最後の「今日のひとしな」で、みなさんが新たな暮らしの扉を開ける日が来るかもしれません。ぜひ、明日からの連載をお楽しみに!

 

 

text:門谷 優

 

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LIFETIME/ライフタイム(京都)

住所:京都市北区紫野上築山町21
電話:075-415-7250
(※少人数での運営の為、お電話に出られない時があります)
営業時間:13:00~17:00
定休日:水曜、日曜
HP : https://lifetime-g.com/
instagram:@lifetime.kyoto

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