造りも形もブレがない「ディガウェル」のデニムパンツ
名作と呼ばれる映画には、必ずといっていいほど実力派の脇役が存在するもの。それは、おしゃれも一緒です。一見何げないのに、実は丹念にこだわって作られたアイテムたちは、主役を引き立てるための十分な腕前を持ち合わせています。この連載では、そんな“おしゃれの名脇役”にスポットライトを当て、王道のものから隠れた逸品まで、幅広くリポートしていきます。
photo:花田 梢 text:三宅桃子
東急東横線の祐天寺駅を降りて駒沢通りを代官山方向へ7分ほど歩き、たどり着くのが「DIGAWEL(ディガウェル)」。2006年にデザイナーの西村浩平さんがブランドを立ち上げ、同年にこのショップがオープンしました。こぢんまりとしたお店には、ベーシックな中に遊び心が宿るアイテムが心地よさそうに並んでいます。特に、ファンが多いのがこちらのデニムパンツ!
手前から「ディガウェル」デニムパンツ スキニー¥16,000、ストレート¥15,000、スリムストレート¥15,000
※商品の価格は2017年2月現在のもので、表示は税抜きです。
「デニムといえばこれ、というようなスタンダードな感じを大切にしています」と話すのは、プレスの柴崎博和さん。確かに、赤耳と呼ばれているセルビッジデニムの使用やファイブポケット、流行に左右されないシルエット、デニム界で最高峰と謳われる岡山の工場で生産しているなど、オーセンティックな佇まいからはブレないデニム観が漂っています。
「ディガウェル」らしさといえば
セルビッジをいかしたコインポケットや
白金加工を施したスイスブランドのリリジップ。ちょっとしたところに、おしゃれ心をくすぐられるニクイ演出がされています。
ブランドらしさが表れるバックポケットを見てみると、すっきりシンプル。
「アメカジ感が強まるステッチは、あえて施していなくて。だから、のりがついた状態の間はスラックスのようにもはけるんですよ」
なるほど! 色落ちしていないと、きれいめな印象ではけそうです。
足を通してわかるのは、12オンスならではの軽さ。
最初はハリ感を楽しみつつ、はきこんでいくと…
くたっとこなれ、はき癖もついて、唯一無二の1本に!
「これは、2年くらいはき続けたデニムです。徐々になじんでくるので愛着もわきます」
驚いたのは、ストレートとスリムストレートが2011年、その4年後にスキニーが誕生して以来、モデルチェンジをしていないという事実。王道デニムは、時を経ても色あせないことを証明しているかのよう!
2016年秋冬から継続して展開しているブリーチモデルは、のりがついた状態のリジッドデニムよりラフな雰囲気。
「ディガウェル」デニムパンツ¥18,000
ショップには、デニムパンツのほかに1930年代の映画からインスピレーションを受けた春夏コレクションがズラリ。向かいにはブルーボトルコーヒーもできたので、ショッピングを楽しみながら街散策も満喫してみて。
TEL 03-5722-3392
公式サイト http://www.digawel.com/
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