「今日のひとしな」８月の担当は高円寺「cotogoto（コトゴト）」

人気ショップの店主さんたちに、月替わりでコラムを書いていただいている名物デイリー連載「今日のひとしな」。明日からは、東京・高円寺の駅近くにお店を構える「cotogoto（コトゴト）」店主・涌井玲子さんにご担当していただきまーす。 今日は、一足お先にお店のご紹介を！

 
JR中央線の高円寺駅から徒歩１、２分。路地を進むと、懐かしい雰囲気のビルの中に、なにやら素敵なものがたくさん並んでいる空間が……。

 
ビル横の階段の下には……ありましたありました看板が。ここがウワサの「コトゴト」です。

 
２階にあるこの入口から店内に入って、まず驚くのが、その商品数。

じゃーん。
 

じゃじゃーん。
 

じゃじゃじゃじゃーん。
 

……と、ド迫力の物量の道具や器たちなのです。店主の涌井さんに「どのくらいの種類があるんですか？」とお聞きしたところ、「数百、いや、数千種類あるかも」とのこと！　「カラーバリエーションやサイズ展開も、全部揃えるようにしているんです」。この安心感、包まれがいがありますね～。
 
店内には「野田琺瑯」「柳宗理」など定番のものから、地方の小さな町工場で作られているような掘り出し物まで、さまざまなアイテムが「あえてギュウギュウ感を出して」ディスプレイされています。そう、まさに宝探し感覚！　なるほど、だから楽しくて店内を何周も何周もしちゃうんですね。
 

そんな、たくさんのアイテムを扱う「コトゴト」ですが、元々は４年前に、編集者だった涌井さんが開いた、小さな小さなショップがはじまり。編集者時代に取材で出合った日本のいいものを、もっとたくさんの人に、よりよい形で届けられないかと考え、“日本の手仕事・暮らしの道具店”をコンセプトにしたお店を開いたのだそう。

高円寺でアメリカのヴィンテージ雑貨を扱う店「DEALERSHIP」を営んでいた学生時代からの友人に、「日本のものを扱う店を作ってよ」と軽いノリで言ったところ、返ってきた言葉は、「なら、君がやってよ」だったとか（笑）。そんなわけで、彼らの店の姉妹店として、「コトゴト」はスタートしたのです。

商品の買い付け、販売、お店の経営……何のノウハウもなかった涌井さんが、まずはじめたのが、なんと、ホームページ作成を学ぶスクールに通うこと！ 「商品を実際に手に取ってもらうことも、もちろん大切だけれど、よりたくさんの人に商品のいいところを詳しく伝えるにはオンラインショップがいちばん！ と思ったんですよね」

開店当初はほとんどお客さまが来ないことをいいことに（？）、お店の片隅でパソコンと格闘しながらホームページを作っていたそう。扱う器や道具ひとつひとつについて、元編集者ならではの鋭い視点で、ものすごーーーく詳しく解説を書き、写真も上から下から横から斜めから、さらに手に持ったところも使っているところも……と、これでもかというくらいたくさんの点数を載せました。

そんな激アツ記事が「安心して買い物ができる」と反響を呼び、あれよあれよという間にオーダーが増え、スタッフも集まり、より多くのアイテムを実際に見てもらいたいと広い店舗に移転して……という流れで、今の「コトゴト」になった、というわけです。

 
集まってきたスタッフはやはり、器や道具、料理が好きな人ばかり。飲食店も多い高円寺ですが、ランチ時間はほぼ全員が、手作りしてきたお弁当を食べているのだとか。バックヤードにあるスタッフ用の冷蔵庫には、「麦茶はじめました」のメッセージが（笑）。

 
店内には、各地のおいしい調味料もたくさん。そのPOPひとつひとつに、スタッフの愛情たっぷりのコメントが書き添えられています。

 
そして、今回は特別に、商品を管理しているバックヤードも見せていただきましたよ。わ、わわ、人気で品切れ店続出というウワサのイイホシユミコさんの器がズラリ。やはり「コトゴト」の“在庫力”はハンパじゃありません。

 
同じシリーズでたくさんの種類があるアイテムも多いので、間違いがないように、ラベルなどを使った整理整頓は欠かせないそう。収納アイデアのお手本にもなりそうですね。

８月の連載「今日のひとしな」では、「こんな便利でかわいいものがあるんて知らなかった！」といったアイテムや、「定番もののよさをコトゴト視点でお伝えしたい！」といったコラムが登場予定。店主の涌井さんが毎日、愛情たっぷりに語ってくださいます。お楽しみに～！！！