ハワイに伝わる癒し術“ロミロミ”で、夏の冷えとダルさを解消!
まだまだ残暑の厳しいこの時期でも、意外に体の中は冷えているもの。
連載「からだ修行」でもおなじみの、冷え症ライター・田中のり子さんが、
ハワイで“ロミロミ”の施術を行うゴッドハンド、アノラニ・ジュンコさんに
悩みを相談することに。まずはロミロミってどんなもの?というお話から。
田中 “ロミロミ”とは、あまり耳慣れないのですが、いったいどんなものなんですか?
ジュンコ ロミロミとはハワイ語で「もむ、押す」という意味で、
古代からハワイで医療行為として行われていた癒し術です。
単なるマッサージではなくて、カウンセリング的なことをしたり、
骨や内臓を調整したり、植物の力を借りたりしながら、
心と体を本来のバランスに戻すお手伝いをします。
田中 自然療法によって癒したり、治癒を促すというイメージですね。
ジュンコ はい、そうです。具体的には、手で圧をかけて体をほぐし、
オイルを使って、滞った血液やリンパを流して、体を整えていきます。
田中 アロママッサージと指圧をミックスさせた感じですか?
ジュンコ マッサージ的な要素も多いですが、ロミロミの
クム(ハワイ語で「先生」の意)から教わったのは、
施術を受ける人に愛を持って接するということでした。
そして、施術者自身が自分を大切にしていないと、
人を癒すことはできない、とも。それがロミロミの根幹にある教えなんです。
田中 へえ、とても深いですね。
ジュンコ ロミロミが目指すところは、体と心、魂が一体となって、
正しいバランスを取ること。体の痛みが実は感情から来ていたり、
心の不調が体のSOSとして表れることも多いんですよ。
田中 冷えも、精神面が大いに関係していそうですね。
体と同時に、心もほぐせたらといいのかも。
ジュンコ そうですね。だから、最初にカウンセリングをして話を聞いたり、
「プレ」と呼ばれるお祈りで、いい想念を送ったりと、心の在り方を整えることを、
とても大切に考えています。また、体をほぐすときには、凝りやうっ血があったとしても、
あえてそこに焦点を当てずに、「流れをつくること」を意識します。
リンパや血液が自然に流れるようになっていけば、体が温まり、不調も一緒に流れていきます。
冷え解消には、体の内側が”流れている”状態にすることが大事です。
ロミロミ式のセルフケアも効果があるので、清流や波など、
自然をイメージしながら試してみてくださいね。
田中 ハワイらしい自然への感謝の気持ちもベースにあるんですね。
ジュンコ そうなんです。自分の体もまた自然の一部として考えて、
感謝しながらケアすると、効果がうんと違ってくると思いますよ。
ロミロミを学びながら、本や師匠から教わった心に残る言葉を書き留めたジュンコさんのノート。何度となく見返して、学びを新たにしているそう。
Vol.2に続く
『ナチュリラVol.34』より photo:砂原文 取材:田中のり子
Profile
アノラニ・ジュンコ
2011年よりハワイ在住、ロミロミを学ぶ。オアフ島のクリニックで働きながら、定期的に来日し、ロミロミの施術やお話し会などを開催。anolanihawaii@gmail.com
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。