おしゃれの軸は3つある vol.2  ルノンキュル 木村牧子さん

パーソナルスタイリスト木村牧子の美人塾
2016.09.20

 

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Vol.1はこちらから

 

vol.1でおしゃれ迷子にならないために、
3つのおしゃれの軸をそろえるといい、と書きました。

1.「世の中軸」・・・
社会一般的な基本ルールや流れから外れていないかどうか。

2.「身のまわり軸」・・・
自分に近い人や家族や属する集団の価値観に合っているかどうか。

3.「自分軸」・・・
自分の外見、感性、嗜好に合っているかどうか。


多くの人が味方にしているベーシックスタイルを例に考えてみましょう。

組み合わせを選ばず、長く着られるアイテムと色で揃える。
これは今のファッションの主流です。垢抜けて見えるし、
無駄な時間やお金を使わずにすみます。
「世の中軸」的にマル、そして多くの人の「身のまわり軸」にも
マルでしょう。では「自分軸」的には?

 

例えば「白シャツ」。なににでも合わせやすくて、
どこにでも着て行けるベーシックアイテム。
ところが実際は苦手な人が結構多いのです。
同様に、黒のスカート然り、グレーのカーディガン然り、
デニムパンツ然り。

万人に便利なはずのものが自分にはパッとしない、
しっくりこないのはなぜでしょうか。

その原因は、ただベーシック周辺とおぼしきものを選んでいるだけで
「自分軸」が全く反映されていないからかもしれません。

 

襟や袖の長さやディテール、素材感、白の色みなどなど、
自分に合うものをわかっていない、小物やボトムスや髪型で
自分の良さが出るコーディネートに仕上げていない。
実は、ベーシックアイテムって、
手放しで万人に寄り添ってくれる万能選手ではありません。

 

そして、流行に左右されないから長く着られると思って買っても、
案外ワンシーズン限りだったりするものです。
自分軸のポイントを外しているものは、
定番であろうと、品質がよかろうと、結局手元には長く残りません。

世間の基準やだれかのルールは
唯一無二のあなたをカバーしてはくれないし、
自分都合ばかりでは人との関係はうまく築けない。
そのバランスを調整できれば、
おしゃれも生活も自分らしく快適になります。

 

いろんなあなたがいるでしょう。
ひとりの女性としてのあなた、組織の一員、職業人、
だれかのお母さんや奥さんや娘や仲間、
そして必ずユニークで自由な一個の存在です。
ちょっとずつ違う自分に応じて、
3つの軸をブレンドしたり、使い分けたり。

それが、おしゃれのいい塩梅。

Profile

木村牧子

Kimura Makiko

「ルノンキュル」主催。関西学院大学卒業後、全日本空輸㈱で国際線CAとして勤務。退職後に転身し、子供の頃から夢だったデザインの道に進む。10数年間グラフィックデザイナー、テキスタイルデザイナーとして色や素材に関わる中で、「装い」や「色」が人の生きるパワーや自信と深く関わることに強く興味を引かれる。色彩学、心理学を学ぶうちに、「見た目」を通して人の内面、生き方を前向きに元気にさせる仕事をしたいと思うようになり、パーソナルスタイリング、イメージコンサルティング、パーソナルプロデュースの仕事を開始。現在は平日はデザイナー、週末はイメージコンサルタントとして活躍中。http://www.renoncule.net

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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