【料理教室の季節の人気メニューから/9月】ごちゃつきがちなキッチンツールの収納、どうしていますか?〜いわしの香草パン粉焼き
こんにちは、料理家の柚木さとみです。
9月になり、空も空気もぐっと秋めいてきました。気がつけば扇風機やエアコンのスイッチを入れることもなくなり、八百屋さんやスーパーでも根菜やきのこ類などに自然と手が伸びます。
先日、アトリエで9月の料理教室に向けて調理道具の確認などをしていました。教室では毎月月替わりでレシピをご紹介しているので、作る料理に合わせ、せいろや揚げ鍋など、その月に使用する調理道具を取りやすいところに配置変えすることがあります。
そんななか、常に変わらず配置されているのは使用頻度の高いボウルやざる、そしてこまごまとしたキッチンツールたちです。仕事柄もありますが、そもそもキッチンツールが好きなのでついつい増えてしまう。木ベラやトング、おたまに菜箸、計量スプーン…。
そんなキッチンツールたち、みなさんはどう収納されていますか。すぐに手に取れるようオープン収納の方も多いと思うのですが、見た目もすっきりとして、出すのもしまうのも楽ちんなちょっとしたコツをご紹介します。
アトリエのキッチンはアイランド型で、背面に腰高のオープンの収納棚と調味料ラックがあります。
収納棚の上にはキッチンツール、下にボウル、ザル、バットなど、よく使うものを収納しています。いちばん下は鍋類などを置いています。
ここでポイントとなるのが、キッチンツールの分け方。ヘラ、箸、スプーン…とアイテム別に分けるのではなく、ステンレス、木、シリコンというように、素材別に分けて収納することで色がまとまり、すっきりと美しく見えます。もちろん使い勝手も◎。どこに何が入っているか明確に決めなくてもよく、素材別にざっくりと高さだけ分かれていれば、取り出す時もしまう時も案外迷うことはありません。
私は自宅のキッチンツールも同様にしています。ちょっとしたことですが、よかったら参考になさってください。ちなみに栓抜きやピーラー、おろし金など、大きさも様々で数も少ないものは、まとめて引き出しの中にしまっています。
さて、話が長くなりましたが、今月も料理教室のレシピから季節のレシピをご紹介します。9月は「いわしの香草パン粉焼き」。いわしをおろすのさえクリアすれば、あとは薄切りのじゃがいもといわし、香草パン粉を重ねてオーブンに入れるだけ。とても手軽にできるので、いわしのおいしい季節にぜひお試しください。
いわしの香草パン粉焼き
【材料(2人分)】
いわし(刺身用)…2尾
じゃがいも(小)…1個
A・ディル(生)…1本
・パセリ(生)…適量
・パン粉…小さじ4
・粉チーズ…小さじ2
塩、黒こしょう…各少々
オリーブオイル…小さじ2
レモン…1/4個
【作り方】
① じゃがいもはよく洗い、皮ごと薄い輪切りにして水にさらし、ペーパーで水けをふきとる。ディル、パセリは細かく刻み、その他のAの材料と合わせておく。レモンは半分に切る。
② いわしは頭を落とし、腹を斜めに切ってワタを出して水洗いする。ペーパーで水けをふきとり、手開きにして骨と背びれを除く。両面に塩をふって10分おき、水けが出たらペーパーでふきとる。
③ オーブンを200℃に予熱する。耐熱皿、またはオーブンシートにオリーブオイル少々(分量外)を塗り、じゃがいもを並べ、いわしの皮が上になるように重ね、黒こしょうをふる。Aの香草パン粉をまんべんなくのせ、オリーブオイルを回しかける。
④ 予熱したオーブンでこんがりと色づくまで20分ほど焼く。器に盛り、レモンを添えて絞っていただく。
【メモ】
・いわしは刺身用の新鮮なものを使います。塩をした際に出る水分には臭みがあるので、ペーパーでしっかりふきとります。
・ハーブは1種類でもOK。量はお好みに応じて加減します。
・ドライハーブを入れる場合は小さじ1/8を目安に、お好みで加減してください。みじん切りにしたにんにくを少量加えてもおいしいです。
こちらは、オーブンではなくオーブントースターでもできます。オーブンシートだと燃えてしまうので、アルミホイル(または耐熱皿)を使用し、トースターを予熱した上で15分前後の焼き時間が目安です。途中で焦げそうになったら、上にアルミホイルをかぶせてください。また、じゃがいもはあらかじめ軽く電子レンジ加熱をしておくと安心です。
パンやスープを添えていただくのもいいですし、パスタ料理と組み合わせるのもおすすめです。写真で一緒に盛り合わせているのは、いちじくとクレソン、ベビーリーフのサラダ。
皮ごとカットしたいちじくをオリーブオイルやレモン、塩などでさっとマリネし、クレソン、ベビーリーフといっしょにマリネ液ごと盛り合わせます。仕上げにカッテージチーズと刻んだローストナッツを散らしてでき上がりです。
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Profile
柚木さとみ
料理家・フードコーディネーター ・カフェプランナー。1973年東京生まれ。5人姉妹の5女。ご主人とサビ猫姉妹(くう、ねる)との2人+2匹暮らし。大学卒業後、吉祥寺のカフェで店長を務めたのち独立。カフェのプランニングやプロデュース、メニュー開発、料理教室講師、ドラマの料理制作など、食と食空間に関わる仕事に携わる。2012年から、築65年の古い一軒家をリノベーションしたアトリエで料理教室「さときっちん」を主宰。旬の食材を生かした暮らしになじむレシピが人気。著書に『からだがよころぶ!菌活レシピ』(幻冬舎ルネッサンス)、『美人をつくる発酵食レシピ』(じゃこめてい出版)など。
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