使って、育てて 陶芸家・松村英治さんの器
~「blank+」より vol.15 ~
愛知県半田市で作陶される松村英治さんの器は、削ぎ落した無駄のない美しいデザインで器の表情をより惹き立てているような気がします。
松村英治さんを知るきっかけとなった焼締めの器。
手にすると驚くほど軽く滑らかな質感ですが、釉薬のかからない土本来の質感も楽しめます。
釉薬をかけずに焼成する焼締めは、武骨で使い難い印象がありましたが、そんなイメージが一瞬で覆されました。本焼成を3回おこない、その間にペーパーで磨きの工程を挟みながら、幾度の工程を経て仕上げた器は、滑らかで染み込みにくい美しい焼き締めの器として完成します。
使う度に、油分を吸い込みながら表情を変え、器が育っていることを実感します。今では和洋どんなジャンルのお料理にも主張せずに寄り添い、日々の食卓で欠かせない器となりました。
夏は水で浸してから盛り付ければ、打ち水をしたような瑞々しさと清涼感で卓上を涼やかに演出できます。滑らかですのでお手入れもしやすく、季節を問わずにお使いいただける万能な器として活躍してくれること間違いなしです。
釉薬のシリーズはまた異なった表情が美しいものばかり。艶やかな釉薬がドラマチックで見ていると吸い込まれるようです。
使う人を選ばずお料理を引き立てる、松村英治さんの器。見かけた時には、ぜひ手に取っていただきたいお品です。
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住所:秋田県秋田市楢山本町2-2
TEL&FAX:018-811-0171
営業時間:11:00~19:00
(日・祝日は17:00まで)
定休日:日、第一月曜日
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