糸や原毛、裂いた布を生まれ変わらせた「ポラーノ」のマリモネックレス

～フーコより vol.12～

マリモって糸状の藻の集合体らしい…ということを知った澤村木綿子さんは数年前からマリモネックレスと名付けたネックレスを作り続けている。糸や原毛、裂いた布など素材を手で丸めて針と糸で止める。それを数珠つなぎにしてネックレスを完成させていく。それぞれの素材が丸められてギュッと固まってみせる表情は、ほのかなリズムを感じる繋ぎ方でそれぞれの素材の魅力を引き出すように繋がれている。

手元から生まれた素朴なネックレスはテイストに偏りがないから、洋服を選ばずコーディネートもしやすい。シンプルなリブニットに合わせてもいい感じ。素材感との調和が増してゆったりあたたかい気分になる。マリモネックレスのおかげで普通の何でもないニットがおしゃれな雰囲気に様変わりするのがうれしい。ブローチもそうだが、マリモネックレスも気張らず、たったひとつ身につけてみるだけでいつものお洋服の印象が変わるのである。

軽くてつけているとほんわか気持ちも軽くなるようなやさしい雰囲気。それは手の中でそれぞれの素材の感触を確かめながら、程よく丸められて生まれたものだからかもしれない。金属がどこにも使われていないのも気分をホッとさせる理由の一つであろう。

以前はカラフルなものや草木染めで染めた糸などを丸めて作った作品も製作していたが、最近では素材そのものの色と風合いを大切にしているなと感じる作品が多い。今回お届けいただいたのも白やグレー、ベージュや茶などのグラデーションのものだ。１点１点長さや色合い、素材感の組み合わせが異なるから試しにつけてみて自分に合う長さや色合いを見つけてみてほしい。身につけていると軽くて暖かいのを実感していただけるだろう。これから寒くなっていくにつれてますます出番が多くなりそうなネックレスである。

マリモネックレス　￥8,000（+tax）〜12,000（+tax）
＊作品は全て１点ものです。

←お店の紹介はこちらから