【料理道具の収納をDIY】暮らしを楽しむ人のキッチンをお手本に②(後編)
※Come home! webに掲載された記事を転載しています
「台所」は、そこに立つ人が何を大切にしたいのか反映される場所。自分がそこに何を求めるのか、あらためて模索するのもいいものです。そのためのヒントになるような、“台所時間が上手な人”を紹介しています。前回(②前編)より登場する森さんは、食事をていねいに作りしっかりと食べることで、心身を心地よく保っています。大事な料理道具も使いやすいように、キッチンの収納もDIYで工夫しているそう。
この記事は、Come home! vol.69より抜粋しています。
case 02 心と体を整えるキッチン
彼と二人で並んで料理しても
窮屈じゃなくて使いやすい
いつも気持ちよく道具が並んでいて
落ち着く場所をつくりました
〈森 ななこさん〉
食事の大切さ、おいしいものを作って食べる喜びを知った私は、少しずつお気に入りの料理道具をそろえはじめました。壊れたら捨ててしまう消耗品として選びたくないから、 自然と目が向いたのは何年も使いつづけることで味わいが出てくる手仕事品。
いい道具は料理の楽しさに
気づかせてくれます
母にもらった「中村銅器製作所」の卵焼き器。銅製で火の通りが早く、毎日のお弁当作りに大活躍。
レトロな見た目の「カリタ」の電動ミル。挽きたての香りも楽しめて。「セラーメイト」の密閉瓶には自家製のフルーツシロップを。
母から譲り受けた竹編みの水きりかご。触れると柔らかいのに丈夫で、美しい編み目にほれぼれします。
左は料理の楽しさを知るきっかけになった 寺地茂さんの段付鍋。右は炊飯用の土鍋。
たとえば銅の段付鍋。煮物もスープも作れる懐の深い万能選手なのですが、特に違いを感じるのが天ぷら。揚げ物って苦手意識があったのだけど、この鍋で天ぷらにチャレンジしてみたら、 びっくりするくらいおいしくて。以降、揚げ物へのハードルが下がり、レパートリーもふえました。ていねいに作られた道具たちが、 私に料理の楽しさを教えてくれています。
そんな素敵な道具をいつでも眺められるよう、飾り棚をDIYすることに。
漆喰壁に直接棚をつけたかったから、まずはツーバイフォー材とベニヤ板で壁を作り、その上に漆喰を塗りました。漆喰壁のやわらかい陰影は、大好きな道具たちをさらに美しく見せてくれて。
そのほかにも、彼と一緒に料理がしやすいよう、カウンターも作りました。
カウンターを作って
作業スペースを広げました
作業スペースを広げるためにカウンターをDIY。私がシンクで野菜を切っている間に彼はカウンターで盛りつけしてなど、作業がスムーズに。
引き出しにはバットやラップなどを収納。
保存容器や調味料を入れる木箱にキャスターをつけ、引き出しやすく。
キッチンがわが家らしくアップデートされて、料理の時間がますます楽しくなっています。
お気に入りを眺める収納も
ざるやすりこぎは風通しのよいここが定位置。吊るされたたたずまいも可愛く、気分よく家事ができます。
木じゃくしやカトラリー類はカウンターの上に。素材感を合わせるとごちゃつきません。
私にとってキッチンは自分に戻れる場所。 目線の先にいつも好きな道具があって、その道具を使って料理を作り、彼と何げない会話をしながらその料理を食べる。なんでもない普通のことだけれど、私が大事にしている暮らしがここにあります。
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