【金子敦子さん連載】vol.12 鎌倉アルプスを歩こう!【後編】
大平山の山頂に到着! 眺望は望めませんが、大きな岩に座ってひと休みすることに。
さっそく「三日月堂花仙」で買った「相州伝 鎌倉どらやき」をいただきます。ふっくら、きめ細やかな皮と甘さ控えめな自家製あんが調和して、たまらないおいしさ。「ああ、幸せ〜!」と金子さん。
花びら餅(年末〜あじさいの花が咲く頃まで販売)も人気だそう。
おやつを食べてひと息ついたら、早々に出発です。目の前の広場に降り、ゴルフ場の横を歩いて天園へ。「秋に来た時は広場にびっしり人がいてお弁当を広げていましたが、今回は子どもたちが走り回って遊んでいました。子連れで来ても楽しそう。トイレもあります」
2軒ある茶屋は、お店の修理のために休業中で残念。瑞泉寺方面に向かいます。
スギやコナラの間を抜けてのんびり歩いていたら、瑞泉寺の脇の道に出て、ここで山歩きは終わり。「ここまで歩いても、まだパワーが残っているので、運動不足のリハビリにちょうどいい感じ。まだまだ鎌倉を楽しみます!」
瑞泉寺の梅林も見頃で、登山帰りの人をはじめ、多くの方々が訪れていました。
バスで移動して、お昼を食べに向かったのは、レンバイ(鎌倉市農協連即売所)からほど近い場所にある「PHO RASCAL」。大磯でアジア料理の店として13年営業後、2018年に今の場所に移転。現在はフォーをメインに、大磯でも評判の高かったタイの春雨サラダ・ヤムウンセンやラオス北部の汁ビーフン・カオソーイなどを提供しています。野菜は主に朝、レンバイで購入した新鮮なものを使っているのだとか。
移転するにあたって、「女性がひとりでも入りやすいお店にしたかった」と店主の新井さん。実際にひとりで訪れるお客様も多いといいます。「シックな空間で居心地がいいから、落ち着いて食事ができそう」
金子さんは定番の「チキンのフォー」をオーダー。「鶏肉とハーブを煮込んだスープとモチモチの麺に、大好きなパクチーがたっぷり。さっぱりしているのに味わい深くて、ホッとする味です。とてもおいしくて、スープも全部飲み干しました」。営業時間は11:00〜17:00ですが、フォーは売り切れ次第終了なので、できるだけお早めに!
最後は2022年12月にオープンした「MOKICHI KAMAKURA」へ。1872年創業の湘南で唯一の蔵元「熊澤酒造」が営む、今、話題のレストランです。昭和初期に建てられた加圧ポンプ所を改装した煉瓦造りの建物は、圧倒的な存在感を放っています。
「建物はかなり風格がありますが、大きな扉を開けたら、のびやかな空間が広がっていました。窓枠やパイプ、階段など、ところどころに加圧ポンプ所の名残があってワクワク!」
ランチ、ディナーともにコース料理(要予約)のほか、アラカルトも充実。メニューは全粒粉を用いた生地を石窯で焼いたピザのほか、湘南野菜と敷地内のガーデンで育てたハーブを使った前菜やサラダなど。酒粕やモルトなど、蔵元ならではの素材もさまざまな料理に生かされているそう。
料理は次の楽しみに、ということで、今日はビールを飲みに、ランチとディナーの間のカフェタイム(14:30〜16:00/15:30L.O)に伺いました。「カフェタイムならビール1杯からでもOK」とのことなので、山歩きの帰りでもふらりと立ち寄れます。
テイスティンググラスで、一番人気のピルスナー、柑橘系の香りが特徴のゴールデンエール、大磯の無農薬みかんの皮と果汁をふんだんに使った大磯こたつみかんエール(季節限定)の3種類を注文。「少しずつ、いろんな種類の湘南ビールが飲めて楽しい。特にフルーティな大磯こたつみかんエールがで好みでした。あたたかくなったら、テラス席で一杯もいいですね」
「前回の鎌倉アルプスは、秋にひとりで登りました。紅葉が見事だった分、あまりの人の多さにがっかりしましたが、今回は人が少なくて、静かな山を存分に楽しむことができました。まだ寒さが残る季節の澄んだ空気、冠雪した富士の山、目にしみ入る青い空、薄紅色の梅や桜。この時期は、狙い目かもしれません!」
text:増田綾子
photo:黒川ひろみ
PHO RASCAL
神奈川県鎌倉市小町1-15-5
0467-25-1238
IG「@kamakurascal」
MOKICHI KAMAKURA
神奈川県鎌倉市長谷4-6-12
0467-33-4614
https://kumazawa.jp
Profile
金子敦子
主婦。夫と娘との3人暮らし。看護師を経て日々の着こなしを自撮りで紹介するブログ『命短し恋せよ乙女★50代の毎日コーデ』をスタート。「あっこたん」の愛称で親しまれる人気ブロガーに。著書に『新 大人の普段着』(主婦と生活社)『お母さん、その服なんとかしよ!毒舌ムスメのファッションチェック』(飛鳥新社)がある。
Instagram:@55akotan
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