【福田麻琴さん連載】素敵な50代になるために、いま私ができること ~ vol.5 大人のTシャツは色選びと小物で制す!
『ナチュリラ』でのスタイリング提案でもおなじみ、人気スタイリスト・福田麻琴さんのコラム連載がスタートしました! 現在45歳の福田さんが「素敵な50代を迎えるために」最近心がけていることとは? 日常のなかでのおしゃれや暮らしについての“ちょっとした気づき”をダイアリーのようにお届けします。
夏に大活躍のTシャツ。でもこれがなかなか難しいんですよねぇ。歳を重ねてだんだん似合わなくなっていくものNo. 1アイテムかもしれません。特に無地のシンプルなTシャツ。友人曰く「何の装飾もついていないシンプルな白Tなんてもう家着じゃん!(笑)」ですって。確かに捉え方によってはその通り。怖くて一枚では着られないそうです。せめてポケットだけでもいいからください……と。やっぱり何もない潔さというのが却って難しくなるんでしょうか。ポケットでもギャザーでもなんでもいいから飾り的なものがあることに安心するのでしょうね。
ただ、私はこの何もない白いTシャツというのがとても好きでして。確かにじわじわ似合わなくなっているのは感じていますが、どうにか好きなものを着続けられるよう頑張っていることがいくつかあります。
1.小物でアレンジすること
大ぶりのネックレスやピアスなどインパクトのあるアクセサリーをすることで、シンプル恐怖症から抜け出せます。カジュアルなアイテムを大人っぽく着るアイデアでもありますね。今年ならペンダントみたいなロングネックレスがおすすめです。実は最近気づいたのですが、シンプル恐怖症の一部に、胸の位置問題(加齢によって下がってきた・涙)というのがあるんじゃなかろうか、と。そしてその問題を和らげてくれるアイテムがロングネックレスだったりして! ただただ白いキャンパスはのっぺりと見えてしまうかもしれませんが、そこにネックレスのシャープな線が入ればキリッと引き締まるし、いろいろ誤魔化せるってもんです。もしや皆さんはもう気づいてました? 私は今世紀最大の発見をしたような気持ちですよ!(笑)
2.素材のテクスチャーにこだわること
手前の「HYKE(ハイク)」は細リブ、奥の「COS(コス)」はスムースな綿ジャージー。お値段もニュアンスも全然違うけれど、着こなしに変化がつきますよ。
3.体を鍛えること
最後のコツはアクセサリー合わせやテクスチャー選びよりよりシンプルです。結局服を着るのは体なので、その体をメンテナンスすることは楽しく服を着ることにつながると思っています。体型というよりどちらかというと姿勢かなぁ。シャキッと伸びた背すじはそれだけで若々しく健康的な印象を与えてくれると思います。それに最近「健康寿命」という言葉をよく耳にします。健康でいて悪いことはひとつもないのでなるべく運動するようにしています。走ったりするのは苦手なので、今はピラティスのクラスに通っています。一駅多く歩くとか掃除しながらなど“ながら運動”も意識するようにしています。もうだいぶ大人なので、自分が続けられることは何か自分がよくわかってるはず。無理せずに自分のペースでできることを探していきたいですね。全てはシンプルな白Tを着続けるため! 目標が潔いので頑張れそうです。
アクセサリーをつけて、シャキッとした背中で着こなしたい、今年おすすめの白Tコーデも少しご紹介しますね。
大ぶりのゴールドカラーのネックレスはもちろん白Tにも似合います。コンパクトな白Tシャツ×黒のストレートパンツですっきりモノトーンにまとめればトゥーマッチにならずお互いを引き立てます。ラフィアのかごバッグとトングサンダルも色をリンクさせてシンプルに。
こちらのコーデは同じ組み立て方で白~ベージュ、ブラウンでまとめてみました。ネックレスもバロックパール風の白で。
暑くてコーディネートを考えるのが億劫……というときも、自分なりの“基本のセット”を用意しておくと色をスライドさせるだけでOKなのでラクチンですよ。
梅雨も明けて夏本番、毎日うだるような暑さですが快適なおしゃれで今年の夏も乗り切りましょう!
写真と文/福田麻琴
Profile
福田麻琴
1978年生まれ。フランス・パリ留学を経て培われたフレンチテイストに、ベーシックさと、そのときどきのニュアンスの両方をバランスよくを取り入れたスタイリングが人気。近著に『MY BASIC, MY ICONS 10年後も着たい服』(イースト・プレス)。IG「@makoto087」
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。