高知編vol.4 凛とした空気を持つ道具たちが並ぶ「ギャラリー エム・ツウ」
愛媛在住・「暮らしの設計室」福岡美穂さん
photo&text:福岡美穂
今回で、お出かけ連載の高知編は最後。締め括りにふさわしい、高知を代表する「ギャラリー エム・ツウ」に行ってきました。
「M2」は、今年で30年目を迎えるギャラリーとショップを併設したスペース。作家ものの器や道具をはじめとして、雑貨、服など暮らしまわりの品々を提案しています。
場所は、はりまや橋の近く。高知の名物・日曜市にも歩いて行ける街中にあります。ガラス窓で囲まれた空間は明るく、訪れた日は雨でしたが、それもまた落ち着いた雰囲気に。日常と非日常の狭間にあるともいえる、凛とした空気を持つ道具たちが並びます。
陶芸家の安藤雅信さん、ガラス作家の辻和美さん、家具デザイナーの小泉誠さんなど、一流のものづくりをする作家の道具ばかり。オーナーの揺るぎない審美眼と求心力で全国各地から集められた道具は、美しく良質で暮らしを豊かにしてくれます。
「器が一番美しく見えるような空間をつくることが私たちの仕事」と話すオーナーの中西ルミ子さん。ディスプレイひとつをとっても、置く位置、道具の向きなど、それぞれ丁寧に考えられており、作家と道具に対する愛情の深さを感じられます。
4月22日(土)から5月7日(日)まで、奥田早織さんの展示会「One to one」が始まります。奥田さんのホームページを見て、布地を選ぶセンスに一目惚れしたという中西さん。その後アトリエに出向いて、形ありきではなく布を広げることから生み出す個性と実用性を兼ね備えた洋服を実際に目にしたことで、展示会を開催することに決めたのだとか。
「縁は自分で繋がないとね」と中西さん。その行動力とやわらかさはあるけれど強い信念を感じさせる話しぶりに、いつも元気をもらいます。「M2」は、私の感性も豊かにしてくれる大切な場所なのです。
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マップ:Ⓓ
高知県高知市はりまや町2-8-12
TEL:088-885-4689
OPEN:11:00-19:00
水曜定休
http://www.gallery-m2.jp/
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