【ちいさなおへそ】南阿蘇の山の中で見つけた本当に届けたいおしゃれの根っことは?

暮らしのおへそ
2025.02.03

好評発売中の「暮らしのおへそ Vol.39」より抜粋してお届けします


いいものは
ワンシーズンで終わらせず
ずっと着続けたい。
消費されないおしゃれを
提案したいと思います。

都会で選んでいた服はツルツルで
山の中で見えてきた服は凸凹でした。
その違いって?

東京のファッション業界の真ん中で働いた後、熊本県南阿蘇に移住。セレクトショップ「robin ASO」を開いた土持浩二さん、加奈子さん夫妻。14年間お店は順調、大勢のお客さまが集まる人気店となりました。なのに……。

「なんだかもやもやするようになったんです。何かが違うって」

一般的にアパレル産業では、次々と新作が発表され、そのシーズンが終われば販売も終了。

「ベルトコンベヤーで洋服がツルッと流れていってしまうようで」

阿蘇では少し車で走ると山道に。そのなかを湧き水をくみに行ったり、野菜を買いに行ったり。

「そんな体験を分母にしながら、洋服を選びたいと思って」

そこで、2〜3年前から仕入れの仕方を変え、展示会に行っても、おすすめやイチオシでなく、「私の好きなもの」「ずっと愛用したいもの」を選ぶようになりました。

そのひとつが「フォグリネンワーク」のリネンのベストです。

「胸のあき具合とか、厚手の生地がいいなあと思って。一度生産が終わっていたのですが、リトアニアの工場にかけ合ってもらって、別注できることになったんです」

さらに、服の向こう側に作られた土地や時代など「文化」が感じられることも選ぶ理由のひとつ。

「『オニール オブ ダブリン』のキルトスカートはアイルランド伝統のアイテム。それを受け継ぎ、お客さまにご紹介したいですね」

どっしりとした山の木々のように、清らかな阿蘇の水のように、季節に芽吹く花のように……。当たり前にそこにあるのに、永遠に変わることがない。生活と同じ目線で洋服を選ぶことを教えてくれる。それが「robin ASO」の魅力のようです。

 

おばあちゃんになっても着続けられる
伝統に裏打ちされたキルトスカート


アイルランドの民族衣装でもあるキルトへの敬意がこもった「オニール オブ ダブリン」のキルトスカート。「トレンドに惑わされることなく、着る人の暮らしや人生に寄り添ってくれる“一生もの”です」


「オニール オブ ダブリン」といえばチェックのイメージだが、合わせやすい無地もおすすめだそう。存在感のある「オニカ」のニットにはクラシカルな風情のグレーのキルトスカートを。サイドゴアブーツでカジュアルに。

 

どんなトップスにも重ねられて
道具のように使えるリネンベスト


使い込むほどに愛着がわく道具のような服を探していた土持さん。これだ! と思ったのが「フォグリネンワーク」のベスト。シャツ、Tシャツ、ニット、重ねるほどにさまざまな表情を引き出してくれる。


五分袖のカットソーにワイドパンツという何げないコーディネートに、パンツと同色のブラックリネンベストを重ねて。セットアップのように統一感が生まれ、こなれた印象に。カットソーとパンツは「ユーフォリカ」。

 

photo:白木世志一

 


暮らしのおへそ Vol.39』より

 

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robin ASO(ロビン阿蘇)

熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽3811-1
TEL:0967-67-2338
営業時間:11:00~18:00
定休日:水曜、木曜(祝日の場合は営業)
https://robinaso.com/
インスタグラム:@robin.aso
オンラインストア:https://robinaso.theshop.jp

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