手にやさしく馴染むヨシタ手工業デザイン室のブレッドナイフ

〜「AKI interior space」より　vol.12〜

ブレッドナイフは、私にとってあこがれの道具。自宅のキッチンでパンを切る暮らしというのが私にとって「あこがれ」の暮らしでした。

あるとき日曜市へ行くと、天然酵母のパン屋さんが出店されていました。お店に立たれている女性の方「あれ？どこかでお見かけしたお顔？」と思っていたら20年くらい前にお世話になった方。懐かしい笑顔に嬉しくなりました。「おひさしぶりですね」と挨拶をかわしながら、小さなパンをひとつ買ってかごの中へ。
家に帰って包丁で切って焼いてみると、天然酵母のもっちりとした味わいのあるパン、美味しくて、次に日曜市へ行ったときには、大きなパンをまるごとひとつ買うように。
天然酵母の大きなパン、普通の包丁でも切れなくはないのですが、きれいに切るのは難しく、いつかブレッドナイフで切ってみたいなと思うようになりました。

この２月に当店で開催した「ヨシタ手工業デザイン室のしごと展」のアイテムを選んでいたところ、ブレッドナイフがあることを知り展示会のアイテムに加えてみました。実物が届いてみると、個人的に好みの「マットな質感のステンレス素材」、持ち手部分が空洞になっているので軽く、素材のステンレスバーに若干の丸みがあり握ってみると手にやさしく馴染みます。何よりデザインがシンプルで美しい。長く愛用できそうな気がしました。

さっそく我が家のキッチンへ。使ってみるとパン屑もほとんど出ずに、パンがとてもきれいに気持ちよく切れるのです！普通の包丁では難しかったサンドイッチ用に薄く切ることもできます。ステンレスなのでお手入れもしやすく、使った後は軽く洗って優しく水気をふき取ってあげます。

天然酵母のパンと、シンプルで美しいブレッドナイフ。
日曜市での懐かしい笑顔との再会、あこがれの暮らしに近づけてくれたように思いました。

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