昼田祥子さん に聞きました「服を上手に手放すと人生が動き出すって本当ですか?」

『服を上手に手放すと、おしゃれはもっとラクになる』
2025.04.21

※この記事は、現在発売中のムック『服を上手に手放すと、おしゃれはもっとラクになる』から抜粋しています。

 


「ハレの日用」の「マディソンブルー」のシャツと「ロエフ」のパンツ。「顔まわりが華やかになる」という眼鏡は必須だそう。


50歳を境に、それまで着ていた服が似合わなくなり60代は暮らしの変化に伴ってさらに“着ない服”が増えていく――。
暮らし方、働き方に変化を迫られる大人ほど、心のモヤモヤがクロゼットに表れがちです。
「そんな転換期こそ“服捨て”を」と語る昼田さんは、ファッションエディターでありながら“服を捨てる”ことでクロゼットを見直し人生を好転させていった経験の持ち主。その過程を綴った著書は瞬く間に大ヒット! “モヤモヤ”を抱えた多くの人に勇気を与えています。
そんな昼田さんに、服の上手な手放し方と“服の手放し”がもたらしてくれるポジティブな効果ついてお話をうかがいました。


「365日のほとんどを服に捧げてきた」ほど服好きだった昼田さん。
人生を大きく変えた“服捨て”体験を綴った一冊は大きな話題に。

 


 

服ほど、他人の意識が
入りやすいものはありません。
服捨て=セルフケア
自分ファーストで
服を選べるようになりましょう

うまくいかない人生を
自分の手で変えたかった

169cmというスラリとした長身に、シャツ×パンツのシンプルコーデがお似合いの昼田さん。「毎日、ラクで心地いい服だけを着ています」と微笑むその表情からは、以前、閉塞感を抱えていたとは想像もつきません。

昼田さんが服の手放しを始めたのは8年前、36歳のころ。仕事や日々の生活に対するモヤモヤがきっかけだったといいます。

「当時はどうあがいてもうまくいかない人生に対して、『どうにかしたい』という気持ちでいっぱいでした。そんなときフリマアプリに服を出品してみたらハマってしまって。でもしだいに、自分がものを捨てられない人間だと気づきました。人生どころか、もの一つ思いどおりに動かせないことが悔しくて。もう、ものに振り回されたくないと思いました」

以来、フリマアプリで服を売る楽しさと「こんな毎日はもう嫌」という思いを原動力に、服と対峙し続けること3年。ため込んでいた1000枚の服は約50枚になり、現在はさらに減って、20枚ほどというから驚きです。

 

“好きな服”も
“似合う服”もいりません
必要なのは“ストレスがない服”

“不快”を取り除いて
“心地いい”だけを残す

「以前の私にとって、服は仕事道具であり、自分をよく見せるためのもの。手放したら何かを失う気がしてすごく怖かった。でも服捨てが進むにつれて、服をたくさん持たなくても大丈夫だと思えるようになりました」

クロゼットだけでなく、思考もすっきり。自信のなさから「おしゃれだと思われたい」と他人の目を意識する自分も捨てられたそう。

それでは実際に服捨てを始めたいと思ったとき、何から手をつけたらいいのでしょうか。

「まず着ていない服に着目します。着ないのには理由があって、そこに嫌だと思うこと、“不快”が潜んでいるのでどんどんリストアップします。たとえば『だぼついて見える』『合わせづらい』『ポケットがなくて使いにくい』など、鏡に映る印象や体感、実用性、ライフスタイルにフィットするかを考えて、不快の感情をていねいに拾っていきます」

“不快”を集めたら、発想を転換。つまり、その真逆が自分が望んでいることです。

「不快な服を除けば心地いい服だけが残って、『こうありたい』という姿が見えてきます。好きな服は変わるし、何度も着ればしっくりくるから“好き”も“似合う”もいりません」

不快ではないけれど、何となく捨てられない、という服はどうしたらいいのでしょう?

「『何で持っているか』『どんな使い方をしたいか』を自分に聞いてください。答えられないなら、役割がないので手放して。捨てられない服の中には元彼もいるはず。元彼とは昔好きだった服です。そんな服にとらわれていないで、新たな推しを見つけましょう(笑)」

photo:枦木 功 text:増田綾子

 


 

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Profile

昼田祥子

Sachiko Hirura

ファッションエディター。2023年に初の著書『1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話』(講談社)を上梓したことを機に、雑誌やラジオに多数出演。また、クロゼットマネージメントをテーマにセミナーを展開中。
Instagram @hiru.1010

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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