ネガティブ発言は不幸を引き寄せる!「打ち消し言葉」でなかったことに!【大谷翔平も学んだ天風哲学】
今週連続でお届けしている特集『中村天風 人生の「主人公」になる教え』。新刊の中から、私たちがつまずきがちな悩みや迷いを解決する教えを5日間にわたりご紹介します。だれにも振り回されず、自分らしく生きるヒントがきっと見つかるはずです。
うっかり口にした言葉も
あなたの心から出てきた言葉
普段から、自分が話す言葉を意識していますか?
「あの人ってウザいよね」と人を悪く言ったり、「私なんて全然ダメ」と自分を卑下したり、「もう限界……」とあきらめてしまうような言葉を発していませんか?
たまたま口が滑っただけ、本音じゃない! と思うかもしれません。でも、うっかり口にしてしまった言葉も、あなたの心から出てきた言葉です。きのうご紹介した「心の倉庫」にある「感情や考えのもと」が、あなたの発する言葉を創っているからです。
明治生まれの思想家・中村天風(以下・天風先生)は、「言葉は、人生を左右する力のある哲学であり、科学である」と述べています。あらゆる言葉は心への暗示になるというのです。
「ではない」「とは思わない」
打ち消し言葉を活用して
ですから、幸せを引き寄せたいなら、自分の言葉には細心の注意を払わなければなりません。もし本当にポンコツだったとしても、「私ってポンコツだから……」などとは絶対に言わず、「私ってステキ!」と口にしましょう。
ただ、気をつけてもつい、ネガティブ発言をしてしまうことってありますよね。そんなとき天風先生は、「最初はやり損なうことがあっても、やり損なったら取り消しておきなさい」とアドバイスしています。そこで効果的なのが、「打ち消し言葉」です。
たとえば「やる気がしない」と口にしたら、すぐさま「と、昔は言ってたな」と打ち消すのです。ほかにも、
「もう疲れた」→「わけがない!」
「死んじゃいたい」→「とは思はない!」
「あの人、ムカつく!」→「というのは勘違い!」
といった具合です。すぐに打ち消すクセをつけると、だんだん楽しくなってきます。物事を深刻に考えずにすむし、自己肯定感も上がります。
口にした言葉と同様、心の声にも打ち消し言葉は使えます。「私だけ損してる!」という思いが頭の中を駆けずり回っても、即座に「わけがない」と打ち消せばいいのです。
打ち消し言葉は、パソコンの「強制終了」のようなもの。消極的な考えにとらわれてしまったら、一旦リセットしましょう。心を守るコツとしても覚えておくと安心です。
文/堀田孝之 イラスト/村山宇希
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Profile
堀田孝之
1984年生まれ。横浜国立大学中退。日本映画学校卒業。20代のほとんどを施設警備員として過ごす。その後、いくつかの出版社勤務を経て、ライター・編集者として独立。中村天風から直接教えを受けた「最後の弟子」合田周平氏の著書『晩節の励み』を編集したのを機に天風哲学に出会う。当初はその真髄を理解できなかったが、人生経験を積むにつれて傾倒していく。難解な天風哲学をわかりやすく紹介すべく、合田氏と共にまとめた『決定版 中村天風の教えがマンガで3時間でマスターできる本』(明日香出版社)がベストセラーに。著書に『こども天風哲学』(オレンジページ)、『気がつけば警備員になっていた。』(笠倉出版社)、共著に『時をかける貯金ゼロおじさん』(KADOKAWA)などがある。
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