ハワイの「ホテルでごはん」最新情報 part1

暮らすように旅する Travel Hawaii
2025.11.10

Aloha、みなさん。トラベル&料理 編集ライターの赤澤かおりです。早いもので11月! 年末年始に向けてハワイ行きを考えているという話をちらほら耳にするようになりました。連載「暮らすように旅するTravel Hawaii」で、先日からお届けしているハワイの老舗ホテルの最新情報。今週はその第3弾ということで、ホテルのフード関係についてお届けいたします。


今回のハワイ滞在は、いつにもまして自由に、のんびり自分を緩め、甘やかす旅にしようと決めていました。そこで、気になっているホテルに数泊ずつ泊まってみたところ、あらためて実感すること、発見すること多しの旅となりました。

なかでも、しみじみいいと思ったのが、ホテルダイニングでとる食事。何十年も、新しいお店を追いかけてみたり、ちょっと遠出してみたり、なんてこともしておりましたが、遊び疲れて帰ってきたらホテル内のレストランで食べて、あとは寝るだけ! というのが最高、ということに遅ればせながら気づいてしまったのです。

しかも、どのホテルも充実したメニューに加え、おいしさもパワーアップ。地元の食材を取り入れることにもとても熱心で、ハワイとしての取り組みを知るシーンが多かったホテルでの食事でした。今から30年以上前のその昔、親子丼の卵と鶏肉がバターでとじてあった時代からは、ものすごい進化しているというわけです(当たり前ですが、笑)。



Hilton Hawaiian Village
Hawaiian Beach Resort
「Tropics Bar & Grill」

 


「ヒルトンハワイアンビレッジ」に宿泊中、ルアウショーが開催される曜日以外は毎日、海沿いの「Tropics Bar & Grill」が私たちのダイニングでした。ヒルトンといえば飲まずにはおれないカクテル“ブルーハワイ”をお供に、毎日いろいろなメニューに舌鼓み。ワイキキに沈む夕陽を眺めながら、エルビスのことを想いつつのブルーハワイは、本当最高でした!

このレストランのいいところはいろいろありますが、まず言えるのは、朝から夜までずーっとオープンしているところ。いつだって受け入れOK!って、ありがたいですよね。お昼が遅くなってしまったときにちょうどハッピーアワー(13:00~15:00)にかぶって、ラッキーという日もありました(昼もまさかのホテルダイニング通い、笑)。



これは何度もリピートしたお気に入りのメニュー“Slow Kiawe Smoked Beef Brisket”($48)。スモークしたブリスケ(牛肩バラの前足の内側、胸部あたりの肉)という希少な肉をキアヴェの木でスモークし、自家製バーベキューソースにクリスピーなオニオンをちらし、ガーリックマッシュポテトを添えた濃厚なひと皿。

写真を見るだけでもボリュームのすごさが伝わってくると思います。量としては熟年友人チーム4人で分けてちょうどいいくらい(これにプラス前菜を2、3皿オーダーして)。

バーベキューソースもガーリックマッシュポテトも、そしてもちろんこの分厚い肉も、とにかく濃厚×濃厚で、プハーッとなるかなと思いきや、まったくもって余裕。ちょうどいい濃厚さと、量。そして何より、肉の焼き具合が程よくて、思いのほかあっさりめのソースとの相性もいい! すっかり気に入って、宿泊中3回は食べました。次行ったときもこれは絶対リピートしたい!



これまでメイン料理に焼き魚を頼むことはあまりなかったのですが、どうしてもこれを食べてみたいという友人のリクエストで頼んでみてビックリ! これまた大当たり。これを頼んだ友人はもういいよっていうくらい食事中、ずっとドヤ顔でした。それくらいおいしかった“Pan Seared Kona Kampachi”($48)。

香ばしい焼き目がついたカンパチにごましょうがペストソースをかけ、ハーブオイルをかけたもので、下にはネギとしょうがのフライドライス。この重ねた盛り付けがいかにもハワイらしい。でもこの盛り付けにも納得で、魚をソースとともに少しずつくずしながらごはんとともに食べるのがよく合っていて、ずっと食べ続けていたくなるほど。これはほんと、独り占めしたくなりました。素材はもちろん、ソースや味付けを見ればおわかりの通り、日本人好みのひと皿。これもあっさりですが、ボリュームはたっぷりでした。



どんなに食べてもデザートは別腹。最後はやっぱり甘いものでしめたい。というわけで、ハワイらしくまぁまぁな大きさのデザートを毎回、2品くらいオーダーしてみんなでシェアしていました。これがちょうどいいサイズ感! 時期によってメニューは変わるようですが、トロピカルなフルーツものや、ハワイならではの“タロ”を使ったものが多いので、どちらも大好きな私としてはいつも2品以上オーダーしたくなってしまうので困っています。

 



The Kahala Hotel & Resort
「Plumeria Beach House」

 


朝ごはんを食べることが多かったカハラホテルのレストラン「プルメリアビーチハウス」。ですが、ここはディナー使いもいいんです。曜日によって違ったブッフェが楽しめるので、それを目当てにやってくるローカルの多いこと!

一緒に取材していたハワイナビゲーターの内野さんは、このホテルのカレーブッフェが大好きだったので(今はもうやっていませんでした、涙)、またそれを食べようと思い、曜日を調べたところからハワイアンブッフェがあることを知りました。ハワイアンフードは内野さんも私も大好き! なので、お互い、他に一緒に行く友人たちの意見も聞かずにちゃっかり今日はここにしよう! と盛り上がり、出かけてきました。

予想通り、ローカルたちがそれぞれに、誕生会や送別会など何やら祝い事で盛り上がっていて、まだ明るいうちから賑々しい店内。オープンエアの外を見ると、通り雨の粒がまだ残る芝生のグリーンに、夕暮れの光が反射してキラキラ。向こうには海。あぁ、なんて気持ちいい空間で、まだ日があるうちから乾杯だなんて、幸せ〜と思っていたら、なんと海に虹が! ハワイのオープンエアのレストランらしいこんなウェルカムには、何度だって感動してしまいます。



さて、肝心のブッフェですが、見てください、この迫力! こんな大きなボウルにドーンといっぱい入ったポイ(タロイモをたたいて粘り気が出るまでつぶし、ペースト状にしたもの)は初めてです。



パイナップルにかかっている赤い粉は、内野さんも私も大好きな甘酸っぱいリーヒンムイパウダー。これはローカルたちにウケるわけですな。みんなが大好きなものが揃いすぎていて、私たちもずっとニンマリが止まりませんでした。




タロの葉で豚肉を包んだラウラウや、ココナッツグレーズがかかったスイートポテト、12時間スモークしたピピカウラ、カルーアピッグ、チキンロングライス、ポケなど、ハワイアンフードがずらり。これで1人$85。コースを食べることを考えたらとってもお得! でした。



私の1回目のお皿がこちら。このあとどんどん、私も友人たちも1回ずつの盛りが激しく、大盛りになっていくわけですが、ハワイアンフードって、不思議と胃もたれしないんですよね。体にやさしい。だからか、いくらでも入ってしまって、それはそれで困りましたが、とにかくおいしい、日曜日のカハラホテルのブッフェ。ぜひ、日曜日を目指して行って欲しいなぁ。

金曜と土曜にはローカル素材を活かしたシーフードのブッフェも。こちらは久しく行けていないので、次はこちらのブッフェにもお邪魔したいと思います。

 



Hyatt Regency Waikiki
Beach Resort & Spa
「SHOR」



ハイアットリージェンシー ワイキキの3階にあるレストラン「ショア」からは、朝ごはんを食べながら何度デューク・カハナモク像を眺めたことか。ここへは、本当に何十年も通わせていただいておりまして、朝、夕問わず、何かとお世話になってきました。今回の宿泊でも、朝ごはんをガッツリといただいてきたんですが、おいしすぎて、もうランチはいらないってくらい、食べました。



私が一番好きなのは、エッグベネディクト。日替わりではありますが、トラディショナルなものに加え、スモークサーモンバージョンや、トマトとルッコラバージョンなどといったヘルシーなものも。なんたってここのオランデーズソースを、私は長年愛しておりまして。浮気することなくずーっとここに来たら食べ続けてきたんですが、なんと、トマトとルッコラにはトリュフオランデーズソースがかかっているとのこと! これを食べ逃してしまい、悔しい~~! と、日本で嘆いております。次は絶対に。



「ショア」はグルテンフリーメニューも充実していて、ハワイに来るとなんだか急にそういう食生活をしたくなってしまう私の気持ちを満足させてくれるところでもあるんです。あと、ハワイに来てまでわざわざ!? と思うんですが、朝のブッフェに日本食がないとちょっぴりがっかりしますよねー。ここには白飯、味噌汁はもちろん、冷奴もありましたよ。



私は、いつも通りエッグステーションで、いろいろ加えたモリモリ欲張りのオムレツを作ってもらい、白飯を添えていただき、そのあとふわふわパンケーキとフルーツも。朝ごはんっぽいもの、全部食べたいが叶う、ここは私的に永遠の朝の定番。

ちなみに宿泊中、ディナーのブッフェにも行きましたが、こちらはお寿司や肉、シーフードなども充実していてすごかった。蟹だけ狙いの人とかもいました(笑)。

そんなこんなの「ホテルでごはん」。まだまだご紹介したいところがあるので、続きはまた明日! お楽しみに~。

 

photo:赤澤かおり

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Hilton Hawaiian Village Waikiki Beach Resort
2005 Kalia Rd., Honolulu
http://www.hiltonhawaiianvillage.jp/

 

The Kahala Hotel & Resort
5000 Kahala Ave. Honolulu
https://jp.kahalaresort.com/

 

Hyatt Regency Waikiki Beach Resort & Spa
2424 Kalakaua Ave., Honolulu
https://www.hyattwaikiki.jp/

 

Profile

赤澤かおり

Kaori Akazawa

料理と旅、暮らしまわりのことを中心に執筆・編集を行う。ハワイ渡航歴150回以上。『THIS IS GUIDE BOOK IN HAWAII』『Travel Hawaii』(ともに主婦と生活社)、『Hawaii note ハワイ手帖』(KADOKAWA)などハワイにまつわる著書多数。近著に『人生にはいつも料理本があった』(筑摩書房)、編著に『いざ、豊島屋』(KADOKAWA)がある。
Instagram「@kaoriakazawa.akalohasunny

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