料理を引き立てる松本美弥子さんの銀彩のうつわ
〜「tömpa(東巴 / とんぱ)」より vol.26〜
今回ご紹介するのは、作陶家・松本美弥子さん。瀬戸市に生まれ、愛知県立芸術大学デザイン科を卒業後、瀬戸の窯業訓練校で本格的に陶芸を学ばれた方です。現在は瀬戸市に工房を構え、凛とした佇まいをもつ器やオブジェ、銀彩のアクセサリーなど、多彩な作品を生み出しています。

ここ数年、当店では定期的に松本美弥子さんの展示会を開催させていただいています。回を重ねるごとにファンが増え、器だけでなく、銀彩のブローチや遊び心のある小さなオブジェを心待ちにしてくださるお客様も多くなりました。ミニマルでありながら温度のある形、やわらかく光を受け止める釉薬のニュアンス。それらはすべて、美弥子さんという人のおおらかな優しさ、人柄から生まれているように感じます。
最近では、銀彩ブローチづくりのワークショップもご一緒しています。美弥子さんは「お客様が楽しんでくれるなら」と、たくさんの道具や素材を惜しみなく持ち込み、技法を丁寧にシェアしてくれる。その姿勢は本当に気持ちよく、教室にはいつもあたたかい空気が流れています。

先日、3回目の開催にして、ようやく私も参加することができました。大人になっても、こんなに夢中になれる時間があるのだろうか?と思うほど楽しく、気づいたら6個も作っている始末。毎回参加してくれる小さなお客様は、デザイン画まで描いてくるほど手慣れたもの。私も次回は見習って、デザインを考えてから臨もうと思います(笑)。
下記画像はご本人の作品です。
そして今年の展示会では、もうひとつスペシャルな試みがありました。
美弥子さんの器に合わせて、人気の発酵料理人「檸檬とラクダ」の兼子有希さん、そして最近独立し自身のお店を持った「NICE GROCERY」のむっくんに、彩り豊かな料理やデザートをご用意いただいたのです。ヴィーガンラザニア、サラダボウル、プリンアラモード、ガトーショコラマロン…どれも見た目の美しさと味わいの深さが共存する、まさに器を引き立てる一皿ばかりでした。
さらに翌週には、「Aux Crieurs de Vin」の薫さんにもブランチやデザートをご用意いただき、展示会の時間はさらに豊かな広がりが生まれました。
日頃からこの3人とは、一緒にワインを開けたり、未来のわくわくする話を語り合ったりする仲でもあり、今回の企画も「楽しそう!」と心よく引き受けてくれました。そのおかげで、展示会は温かく華やいだ時間となり、大成功を収めることができました。
美弥子さんの器は、どんなお料理も自然に引き立ててくれる、まさに喜びの器だと思っています。現在時折オープンする東巴のカフェでも使用しておりますので、ぜひ手に取り、実際の使用感を楽しんでみてください。
銀彩の器は扱いが難しいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそんなに難しくありません。少量の水を加えた重曹でやさしく磨くだけです。けれど、私は経年によって鈍く深まる黒味や艶の変化が出てくるのが好みで、まるでフランスアンティークのピューターのような味わいを楽しんでいます。
今日のひとしなは、そんな松本美弥子さんの作品たち。どうぞ手に取って、その静かで優しい世界を感じていただければ嬉しく思います。
オンラインショップはこちら
静岡県湖西市新居町新居2731
TEL:053-594-8633
営業時間:11:00〜17:00
定休日:日・月
(※展示会期間中は日・月も営業 / 最新情報はSNSを確認)
Instagram:@tompa_japan
(※営業日や展示会・料理教室などWSについては随時Instagramでお知らせ)
Online Store:
https://www.83com.com/
https://tompa-antiques.stores.jp/
https://www.rakuten.co.jp/tompa/
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