60歳の私に似合う色、どう見つける?【小さなヘアメイク相談室・前編】

こんにちは、藤岡ちせです。40代まで東京やN.Y.でヘアメイクアーティストとして活動していましたが、50代で地元の高知にアトリエを開き、マンツーマンのヘアメイクレッスンを行っています。この連載では、お肌の曲がり角を何度も曲がってきた方々にはきっと、お役に立つであろうお話をしていけたらと思っています!
誰しも「自分に似合う色」を
探し続ける迷子
今日、アトリエにいらしたお客さまは、60歳の推し活女子。とあるミュージシャンの大ファンで、60代になった今も推し活ツアーで全国を巡っているというだけあって、元気ハツラツでいつもニッコニコ。笑うとめちゃくちゃキュートで、こちらまでキュンキュンします。
そんな推し活女子さんからの相談は、60代になって、今までのメイクがなんとなく合わなくなった気がするとのこと。
「何年も前からずっと同じ色の化粧品を使っているのですが、そろそろ見直す必要があるのかなと。でも、自分にどんな色が似合うのかわからないので、プロの目で見てもらいたくて……」
そうそう、この「私に似合う色を教えてください」は、アトリエでもよく聞くセリフです。
「似合う色」って、メイクに限らず服にしても髪にしても、永遠に探し回っているような気がしませんか? TPOとか体形の変化とかによっても変わるから、ことあるごとに「自分に似合う色」を探しまくる人生です。やれやれ……。
それぞれの場所の光によって
色は違って見える!
実はですね、「色」ってやつは、めちゃくちゃトリッキーなんですよ。目で認識する色は、ナント、その場所の光によって違って見えるんです!!! この色のトリックを知っておくと、「自分に似合う色」を探すときに役立つので、今日はこのあたりを詳しくお伝えしますね。
肌の色って、みなさん違いますよね。色白さんや色黒さん、イエロー系やピンク系などさまざまですし、年齢を重ねてくすみやシミ、シワの影が加わると、もはや肌色バリエーションは無限です。なので、この連載でも、実際にみなさんのお顔を見ることなく「この肌色にはこれが合うよ!」などと簡単にアドバイスできないのです。残念。
だから、「あなたに似合う色」については、化粧品売り場で優しそうでセンスのいい店員さんを見つけて相談してくださいね。って、こら! 結局、丸投げやないか~い。ひどいなぁ。でも安心してください、解決策はちゃんとこのあとお話しますので。
色の話でいうと、「パーソナルカラー診断をしてもらった」という方も結構いらっしゃいます。イエローベースやブルーベースのほか、より細かい分類で診断してもらえるようです。もちろんそれは、メイクや服の色を選ぶときの参考にはなるかもしれません。ただ、注意してほしいのが、色は、見る環境によって違ってくるということ。

例えば、屋外の太陽光と、屋内の電球の下では、目で見える色が違います。手~のひらを~太陽に~かざしてみ~れ~ば~♪ あら不思議! 同じ手なのに、屋外と屋内では色がまったく違うんです。やってみてください、ほんと違うから。
ほかにも、こんな経験ないですか? 化粧品売り場で買ったリップを家でつけたら、あれ? お店で試し塗りしたときの色となんか違う気がするなぁ……。はい、そうです。それも、お店と家で照明の種類が違うからなんですね。
メイクの色は
服の色に合わせるのが◎
え? 光によって色が違って見えるなら、じゃあ、どうやって「自分に似合う色」を見つければいいの? と思いますよね。それ、一番簡単なのは、持っている服の色から割り出す方法です。
肌の色は、着ている服の色にも影響されます。「この服は顔映りがいい」なんてよく聞くと思いますが、あれです。特にトップスは顔に近いので、肌の色への影響が大きいのです。
それならそれを逆手にとって、着ている服に合わせてメイクの色を選べば、全体がまとまるのではないかってことです。例えば、ブルーのシャツにはピンク系、ベージュのトップスにはオレンジ系やブラウン系のメイクがマッチしやすいと思います。
そもそも服を買うときは、長年の経験から自然と「自分に似合う色」を選んでいるので、クローゼットには同じ系統の色の服が並んでいることが多いと思います。そう、それならメイクの色も、その服の色の系統に合うものを選べばいいのです。これで選択肢がずいぶん絞れてきませんか?
お出かけ先と同じ光の下で
メイクをするのが大事
そしてもうひとつ、ポイントがあります。それは、出かける場所に近い光の下でメイクをすること。
さきほどの「手のひらを太陽に~♪」の話を思い出してください。光によって色が違って見える話です。
出かける場所が公園なら自然光が入る窓辺で、オフィスに出勤するなら昼光色の照明の下で、夜の食事に行くならオレンジがかった電球色の照明の下でメイクをすると、その場所でどう見えるかがわかるので、使う色や濃淡、ラメやパールの塩梅などを調整しやすいのです。
例えば、雑誌のモデル撮影だと、私たちヘアメイクやスタイリストは、スタジオのセット(場所)、照明(光)、モデルさんの雰囲気などから、ヘアメイクや服のイメージを膨らませます。
それを考えずにそれぞれ好き勝手にやると、トンチンカンな仕上がりになって、きっと次の仕事はもらえません(笑)。それくらい、光と色の関係は大事なのです。
【後編】に続きます。
illustration:大賀美穂
text & photo:藤岡ちせ
cooperation:フクヤ建設住宅展示場
Profile
藤岡ちせ
ヘア&メイクアップアーティスト。テレビ、CM、広告、雑誌、ミュージックビデオを中心に活躍し、1998年から3年間、ニューヨークでも活動。美への探求心からハワイのボディトリートメントロミロミとフェイシャルを学び、自宅サロンを開くなど活動の分野を広げる。東京、鎌倉と移り住み、2019年に故郷の高知へ。住宅街の一角に、ヘアメイク、写真、オーガニックコスメなどを楽しめるアトリエ「APARTMENT102.」をオープン。
https://www.apartment102.net/
Instagram:@apartment_102_
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