「今日のひとしな」６月の担当は「中川政七商店」。６つのブランドのリレーコラムです！

ここ数年、全国各地の駅ビルや百貨店でよく見かける「中川政七商店」。「行ったことある！」「何年も前から通っているわ」なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか？

日本の工芸の技を美しく機能的に取り入れた小物や、各地域にちなんだお土産ものなど、他にはない素敵なアイテムを多く扱う「中川政七商店」が、いよいよ６月の「今日のひとしな」に登場します！ そこで一足お先に、中川政七商店ブランド唯一の路面店だという表参道店に偵察に行ってまいりましたー。

賑やかな通りから一本細い道を入って、奥へ奥へと進んだ突き当たりにひっそりと佇むお店。駅から徒歩10分とは思えぬとても静かな場所で、隠れ家オーラがものすごいです。ワクワクが止まりません。さっそくこのシックな建物の中に入ってみましょう～。

どーん！ グリーン！！！ 正面が全面ガラス張りになっていて、お庭のグリーンの瑞々しさったらありません。

なんだか高原リゾートに来ているような気分です。ここ、本当に表参道ですよね？？？

約3000点もの品々が並ぶ、広い店内。この気持ちのいいスペースを活用して、定期的に全国の工芸産地と表参道をつなぐイベント「さんち往来」を開催。香り袋作りや庖丁研ぎなどのワークショップを行っているそうですよ。

旗艦店だけあって、ここならではのサービスも。

まずはこちら。レジカウンターの横に鎮座しているのは、ハイテク刺繍マシン！

12色の糸から指定できるモノグラムや、お花や動物などのモチーフを選ぶと、その場で刺繍をしてくれるんです。時間は３分ほど、料金は１文字300円～。表参道店のほか、大阪のルクア イーレ店でもオーダー可能です。

刺繍ができるのは、ハンカチブランド「motta」の商品。季節ごとに素材や柄の違うハンカチを新調して自分のイニシャルを入れたり、友人たちにそれぞれのイメージに合うモチーフを選んでプレゼントしたりと、楽しみ方はさまざま。

さらに、なんと靴下のファクトリーブランド「２＆９」のアイテムにも刺繍ＯＫ！

どの部分にでも刺繍可能なので、かかと近くに隠れモチーフを入れてみたり、目立つ位置にチーム名の頭文字を入れてユニフォームにしたりと、想像が広がりますね。

そしてもうひとつ。ここ表参道店と奈良の「遊 中川」本店にしか置いていないのが、オリジナルの生地。商品で使っている生地と同じものが、50cm単位から購入できるんです。「この前買ったバッグが気に入ったから、同じ生地でポーチを作りたい！」なんて人にもおすすめですよ。

また、観光地を中心に出店している、日本の土産ものをコンセプトにしたブランド「日本市」のアイテムを見られるのもうれしいところ。

お庭には、「花園樹斎」による波佐見焼や信楽焼の植物鉢が。プラントハンター西畠清順さんが見出した個性豊かな植物が、日差しを浴びてすくすく育っています。店員さんにお願いすれば窓を開けてもらえるので、外でゆっくり選べますよ。

こういった、「今」を感じるアイテムを多く扱う「中川政七商店」ですが、じつはびっくりするほどの老舗。奈良晒（さらし）の商いを始めた江戸時代から数えて、昨年なんと300周年を迎えたそう。とはいえ伝統を継承することだけにとどまらず、「日本の工芸を元気にする！」というビジョンを掲げ、時代を越えて長く使いたくなるアイテムの数々を提案しているのです。

自社のオリジナルブランドのほかにも、器や食品、お香や洋服など、全国各地の工芸ブランドを20以上扱っているそう。それが一同に集められているのがこの表参道店。ひとつひとつじっくり眺めていたら、何時間でも長居してしまいそうですね。

明日からの連載コラム「今日のひとしな」では、６つのオリジナルブランド「中川政七商店」「遊 中川」「日本市」「motta」「２＆９」「花園樹斎」が順番に登場。それぞれのブランドマネージャーやバイヤーが、どのようにして商品を完成させたのかを、熱―く熱―く語ってくれますよ。お楽しみに！