素敵な器を使った朝ごはんコラム、9月担当は「さんのはち」の森田美絵さん
9月の週末連載「器店主の ある日の朝ごはん」を書いてくださるのは、「さんのはち」の森田美絵さん。銀座や築地から歩いて行ける場所にあるのに、ゆっくりのんびりした空気が漂う素敵なお店に、一足先に遊びに行ってみました!
地下鉄・新富町駅前の、築50年の古いビルを3階まで上がったところにある「さんのはち」。中に入ってみると……
道路を挟んだ向かいには中央区役所がそびえる都会のど真ん中にも関わらず、この窓抜けの気持ちよさったら! 長居してしまいそうな気配むんむんの、心地のいい空間です。
店主の森田さんが集めた古くて小さな器や雑貨たちが、これまた小さな古家具にゆったりと並べられています。
元々、古いものが好きだったという森田さん。「さんのはち」を始める前は、食まわりの様々なものや骨董の器を扱うお店で働いていたため、商品セレクトや骨董の買い付けで京都に出張に行くことが多々あったそう。「そこでたくさんのいいものを見る機会をいただいて、本当に勉強させていただきました。その経験が、いまのお店につながっていると思います」
4年前、お店を開く場所をこのビルに決めたのは、この木製の手すりが気に入ったから。入口前の階段には、近くで摘んできた草花や多肉植物がさりげなく置かれています。
店に並ぶのは、豆皿や小鉢ほどの小さなサイズの器が多く、「とにかく小さなものが大好き。うちのごはんも、小さなお皿をちょこちょこたくさん使いたいから、お総菜や佃煮を少しずつ並べがちです」
来月の連載「ある日の朝ごはん」では、こういった小さな古い器と、お店では扱っていないけれど好きで集めている作家さんの器を組み合わせたテーブルコーディネートをご紹介いただく予定ですよ。
お店に並ぶ古い器の中で、森田さんイチオシなのが、こちらの昭和初期のプレスガラス皿。「ちょっとゆがんでいたり、厚みが違っていたり。大量生産されていた商品なのに、一点ずつなんとなく違っていて、そのちょっと雑な感じがまたたまらなくかわいいんですよ」
「これなんて、お茶碗のほうには鳥除けのカラカラが、蓋には逃げるスズメが描かれているんです。愛嬌があるでしょ?」
そういう、ストーリーが潜んでいるアイテムに目がない森田さんに、いま一番のお気に入りをお聞きしたところ、「器じゃなくて申しわけないんですけれど……」と教えてくれたのがこちら。小さな小さなペンギンちゃんです。よーく見ると、モールで作られていて、もうなんともいえないかわいさ!
こちらは、水温計の白鳥! 「赤ちゃん用のお風呂の温度を計ったりしていたんじゃないですかねえ。そういう想像するのも、楽しいでしょ?」
これは森田さんが「正直、売りたくないくらいのお気に入り!」という昭和初期のブリキ製ミニチュアカー。これを譲ってくれた古物業者のおじさまも、「え、これ欲しいの? どうしようかな」と、なかなか売ってくれなかったそう(笑)。欲しい方は、交渉を!
古いもの以外にも、作家さんがひとつひとつ丁寧に作るブローチなども人気です。企画展やワークショップも、頻繁に行われています。
ここにしかない、キュンとくるアイテムがいっぱいの、小さなお店。ぜひ遊びに行ってみてくださいね。9月の連載「器店主のある日の朝ごはん」もお楽しみに~。
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「時を経てもなお、かわいらしくて、どこか新鮮で心くすぐられるもの」をテーマに、主に大正~昭和初期のガラスや器、雑貨を扱う店。コラム執筆は、店主の森田美絵さん。
東京都中央区新富2-4-9 三新ビル3F
TEL:090-4544-3695
営業時間:13:00~18:30
定休日:日、月、祝(変更もあるので、ブログで営業日を確認の上お越しください)
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