山と海、自然の幸いっぱいの朝ごはん! 今月は和歌山の「うつわと雑貨Lino(リノ)」
近畿地方の最南端にある和歌山県。かの有名な高野山、温泉と海水浴が楽しめる南紀白浜など、山と海、両方の自然に恵まれています。
今月の「器店主の朝ごはん」を担当してくださる器店「Lino」は、和歌山の中でも特に南の方、海と山に囲まれた自然豊かな場所にあります。
訪れる人が思わず笑顔になるような、どこか懐かしい引き戸の扉がお店の目印。
「この引き戸は、80歳(!)と90歳の大工さんに昔の建具を取りつけて頂いたもの。古いガラスの風合いが好きで、戸を引いたときのキュルキュルという音が懐かしくほっとします」と店主の井上さん。
井上さんは、お店を始める前に専門学校で料理を学んだり、日本料理店で仕事をしていたり。また、お店を始めてからも陶芸家さんのところへ作陶に通っていた事もあり、器作りやお料理に魅了されたこれまでの経験すべてが今に繋がっているのだそう。
「さらに、数々の素敵な作り手さんとの出会いもあり、今こういう形でお店をしているのだと思います」
井上さんがお店を始める前からコツコツと少しずつ集めたという古い棚に、作家ものの器や竹細工などの工芸品が並んでいます。
普段のご飯や、友達などを招いた集まりの時、どちらにも使える素朴で使いやすい器を、と話す井上さん。
「どんなお料理でもすっと受け止めてくれる器があるといいなぁと思いながら、セレクトしています」
最近は、土味の強い器も扱うようになり、土の色の変化や釉薬の出方に興味を持たれるお客さまも増えているのが嬉しく、そんな会話を楽しみながら接客しているのだとか。
「また最近では、工芸について学んだり手仕事の体験をして頂くワークショップの企画も進めていて、そんな催しを通して自分自身も昔から伝わる暮らしの道具を、より大切に思うようになりました。手仕事の道具や器があることで、毎日の暮らしが心豊かに感じて頂けたら嬉しく思います」
これからますます季節が深まり、熊野の山々もだんだんと秋色に染まっていくのだそう。紅葉ドライブがてら、田辺市方面にお出かけの方は、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?来週日曜から始める連載での井上さんの滋味あふれる朝ごはんもお見逃しなく!
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