和のスリップウェア「袖師窯(そでしがま)」の器
~メゾン エ トラヴァイユより vol.2 ~
島根県松江市は私の父の生まれ故郷で、父方の姓、私にとって旧姓である「持田」という名前は島根県に多い名前ということもあり、自分の中で島根県、特に松江市は私が今住んでいる神戸の次に思い入れの深い場所でもあります。
島根県にはたくさんの窯元がありますが、その中でも松江市の中心、美しい夕日が見られる宍道湖東岸「袖師ケ浦」のすぐそばに「袖師窯」はあります。
明治10年開窯、130年余の歴史を持つ袖師窯。3代目・尾上敏郎氏は民藝運動に参加し、柳宗悦やバーナード・リーチ等の指導を受け、現在は5代目である尾野友彦氏が継窯されています。
私の中で袖師窯の器は、適材適所というのでしょうか。この料理にはこの器、この器にはこの料理、といった具合に、食卓に並ぶために作られた、きちんとした器だと感じています。(当たり前の事ですが…)
ぬか四角鉢 中¥2,700 +tax 小¥2,200+tax
たとえばこのぬか白四角鉢は、私の中では生姜を入れるための専用の器になっています。島根県には有名な「出西生姜」という生姜があり、生で買える時期に大量に買って酢漬けにしたり、そのままおつまみで食べたり、我が家ではなくてはならない食材となっています。この時期はもう生の出西生姜は手に入りませんので、普通の生姜をお鍋の薬味に使ったりするときに大活躍しています。
スリップ四角 大¥4500+tax 小¥2100+tax / ふちスリップ皿 中¥3,000+tax 小¥1,400+tax
ちょっとモダンなスリップウェアは、緑や赤の野菜との相性がとてもよく、焼き枝豆やトマトにパクチーをばっとかけたマリネなどに使用しています。
ぜひ、島根県へ旅行の際は袖師窯に立ち寄って欲しいなと思います。
「家」と「仕事」をテーマに、この先ずっと使えるもの、大切にしていきたいものをセレクトしたライフスタイルショップ。古い郵便局を改装した雰囲気のある空間に、雑貨や器、道具が並ぶ。デイリー連載「今日のひとしな」のコラム執筆は、オーナーの谷 奈穂さん。
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