氷に閉じ込めたような美しい電球「ブロックランプ」
~designshop(デザインショップ)より vol.19~
フィンランドのデザイナー、ハッリ・コスキネンがデザインした「ブロックランプ」は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久所蔵品にも選ばれている名作照明です。
まるで冷たい氷で電球を閉じ込めてしまったかのようなデザイン。ガラスや氷の冷たさと電球の暖かさ、そして、有機的な氷と無機的な電球、というコントラストが魅力的な照明です。非常にシンプルなデザインですが、それだけに終わらないユーモアや豊かさを感じさせる、とても素敵なプロダクトだと思います。
2000年前後、ちょうど北欧ブーム真っ盛りの頃にデザインされたプロダクトなので、北欧デザインの象徴のひとつというようなイメージがあります。当時、わたしは家具やテーブルウェアが大好きな学生だったので、毎日のようにお気に入りのインテリアショップに通っていました。そこで「北欧のデザインは~」「バウハウスは~」「民藝は~」と、そのショップの社長のレクチャーを受け、買い物もしていないのにお茶まで頂いて家に帰る……なんて生活だったのを、この「ブロックランプ」の記事を書きながら思い出していました。
話が脱線しましたが、この「ブロックランプ」、明るさはそこまでじゃありませんので、読書のお供に……という使い方はあまりおすすめできません。やってできなくはありませんが、それだったらもっといい照明があると思います。
その分「ブロックランプ」は、部屋の片隅に置いて明かりをつけておくだけで、部屋の雰囲気をイイ感じに変えてくれる照明です。照明をつけていない状態でも、ゴロっとした氷の塊のようなデザインがお部屋のアクセントになってくれます。照明というより、お部屋を美しく演出し飾ってくれるオーナメント、もしくは「MoMA」のコレクションになっているアートピースというイメージでお使いいただくのが良いように思います。
限定色「スモーク」は、日本オリジナル色で数量限定販売です。通常のクリアのミニサイズしか持っていないわたしも、限定カラーを買おうか、ただいま思案中……。
文:鹿野幸祐
DESGIN HOUSE stockholm(design:ハッリ・コスキネン)|ブロックランプ
シンプルライフ、クオリティライフにふさわしい、流行に左右されず末永く使える優れた商品を発信するショップ。「今日のひとしな」コラム執筆は、オーナーの森 博さん、店長の鹿野幸祐さん、広報の杉江厚子さんをはじめとするスタッフのみなさん。
東京都港区南麻布2-1-17 白ビル1階
03-5791-9790
営業時間:11:00~19:00
定休日:土、日、祝日
http://www.designshop-jp.com
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。