一棟貸しの古民家で、暮らすように過ごす旅~「只今加藤家」宿泊レポート~
4月の1か月間、「今日のひとしな」を担当してくださった「群言堂」の連載、いかがでしたか? 「今日のひとしな」では、日本各地の織物や暮らしの知恵を活かしたアイテムを紹介していただきましたが、実は同社が手がけるのは、洋服や生活雑貨だけではありません。「群言堂」を運営する石見銀山生活文化研究所ではレストランや宿も展開し、この春、江戸時代の武家屋敷を再生した2軒目の宿をオープンしました。歴史的な建物に身を置いて、竃(かまど)でご飯を炊いたり、地元の味覚を堪能したり、“ここでしかできないこと“を編集人のウメダが体験してきました。
時間の蓄積が作った空間に身を置く贅沢
「群言堂」本店がある島根県大田市大森町。江戸時代には世界有数の銀の採掘量を誇り、2007年に「石見銀山とその文化的背景」として世界文化遺産に登録されました。町全体が国の「伝統的建造物保存地区」に選定されているため、武家屋敷や商家など当時の建物が今も残っています。今回、宿として生まれ変わったのもその中の1軒で、建てられたのは江戸時代後期。明治~昭和の初めにかけては医師である「加藤家」が医院として使用していたそうです。
家族や友人と気兼ねなく過ごせるキッチン&ダイニング
生まれ変わった「只今加藤家」の最大の特徴は、1棟貸しの宿であること。チェックイン後は建物全てを自由に使えるので、親、子、孫の3世代家族旅行や友人グループなど、大人数での滞在が可能です。武家屋敷の面影を残す客室とは一変、キッチンや浴室、トイレなどの水回りは最新の設備が整えられていて、使い勝手は抜群。古きよきものと現代の利便性がいいバランスで共存しています。
バリアフリーの視点で古民家を再生
「『只今加藤家』では、お年を召した方や体の自由がきかない方にも安心してお泊りいただけるように、バリアフリーにも配慮しました。ご年配の方は、畳にお布団よりもベッドのほうが楽なので、洋間も1部屋ご用意しています」と、石見銀山生活文化研究所の代表・松場登美さん。
「竃(かまど)で炊いたご飯や地元の味覚」は次のページで!
☎0854-89-0022(他郷阿部家・只今加藤家、予約共通)
チェックイン:15:00-17:00
チェックアウト:11:00
*食事なし
*1棟貸し50,000円+お布団代など、お一人2,000円×人数分(宿泊日数により割引あり)
*詳しい宿泊料金、プランは「只今加藤家」HPへ
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