白シャツの着こなしは「マニッシュ-フェミニン軸」で考える Vol.1 ルノンキュル木村牧子さん
こんにちは、
パーソナルスタイリスト木村牧子です。
今回は白シャツのお話をしたいと思います。
白シャツ、または白ブラウスを着ない人は
あまりいないのではないでしょうか。
大人っぽくてさりげなく、着回し力、清潔感、
好感度が高い、誰もが好きな必需品。
でも、こういうシンプルでベーシックなアイテムは、
無条件に誰にでも似合うという幻想がありますが、
白シャツで自分らしさを出すことができる、
他のアイテムよりも自分の良さが出る、という人は実は少ないのです。
まず、白という色はいろんなものを持ち去ってしまう色。
黒がすべて覆ってしまう色なのと対極であり、同様に一番強い色。
白の引き算マジックで、顔色、元気、個性、
柔らかさなど、持っていかれると、
なんとも精気なく暗く見えてしまう人が多いです。
白そのものは最もクリーンな色なのですが、
着る人の顔色が冴えない、
あるいは精気や幸福感が感じられないがために、
対比で汚らしく貧相に見えてしまう着こなしをよく目にします。
しかも、襟つき、前開きというベーシックな構造は、
これまた引き算のつくり。相性が良くないと、
パッとしない「つまらない」装いになってしまいがち。
白シャツをそのまま着こなせるのは、
引き算に負けない、シンプルでも寂しくならない、
存在感や躍動感をお持ちのかた。
肉体の溌剌さであったり、目ヂカラであったり、
どっしりした落ち着きであったりをお持ちの方です。
言わば、白シャツとはどちらかというと
男性的な持ち味とは相性がいいのです。
元々が紳士のアイテムなので当然といえば当然ですが、
男性には着こなしやすく、
女性には着こなしにくいことが多いです。
そのままで着るのは難しいと感じている方が、
白シャツを自分らしく着こなすポイントは3つ。
1.襟の尖り
2.素材の硬さ
3.前開き、肩、袖口
この3つを自分の「マニッシュ-フェミニン度」に
合わせて調整することです。
Profile
木村牧子
「ルノンキュル」主催。関西学院大学卒業後、全日本空輸㈱で国際線CAとして勤務。退職後に転身し、子供の頃から夢だったデザインの道に進む。10数年間グラフィックデザイナー、テキスタイルデザイナーとして色や素材に関わる中で、「装い」や「色」が人の生きるパワーや自信と深く関わることに強く興味を引かれる。色彩学、心理学を学ぶうちに、「見た目」を通して人の内面、生き方を前向きに元気にさせる仕事をしたいと思うようになり、パーソナルスタイリング、イメージコンサルティング、パーソナルプロデュースの仕事を開始。現在は平日はデザイナー、週末はイメージコンサルタントとして活躍中。http://www.renoncule.net
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。