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神戸編 vol.6 季節ごとに通いたくなる雑貨店「Kameli apartment」　～元「マノン」スタッフ粟田美月さん

地元のおしゃれさんが案内する小さな旅

2016.04.02

地元おしゃれさんが自分の住む街の、とっておきのお店を案内してくれる連載「地元のおしゃれさんが案内する小さな旅」企画。4月は再び神戸編！　ナビゲーターは、『ナチュリラ』創刊号に登場するや「かわいいあの子は誰?!」と話題になった、兵庫・西宮の雑貨店「マノン」の元スタッフ粟田美月さんです。今回の連載では、ときどきオープンする地元の方でも知る人ぞ知る、隠れ家的ショップをご紹介しちゃいます。

photo&text：粟田美月

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こんにちは。粟田美月です。

神戸・阪急電鉄岡本駅から歩いてすぐ、古いマンションの一番奥。小さな灯りが目印の「Kameli apartment」。お店に入って、すぐに目に留まったものは、たくさんの木のブラシでした。スウェーデン「iris handtverk」のいろんな形のブラシが所狭しと並んでいて、いつの日かブラシに囲まれて暮らしたいという野望（？）のある私は、一目でこのお店を好きになってしまいました。

オーナーのあべまきさんは、自分で買って使ってみて、ずっと使いたい、付き合って行きたいと思うものだけを、国内外問わず仕入れています。生産者さんのもとへ直接会いに行き、作る工程なども見学させてもらい、1点1点吟味して買い付けていらっしゃるので、どの商品のことを聞いても、使い方やずっと付き合って行くためのお手入れ方法、どんな工程で出来上がったものなのか、良いところも悪いところも包み隠さず丁寧に教えてくれます。不思議とお話を聞いているだけで、どれもこれも使ってみたくなってしまうのです。

あべさんがお店を始めるきっかけとなったのは、フィンランドで偶然出会った「SEENAT CERAMICS」のキャニスター。

※こちらは非売品だそう。

一目見て、すぐに作家であるTerhiさんにコンタクトを取り、会いに行かれたという、その行動力にはびっくり！　彼女の作品づくり（土の調合から、成型、焼成、販売まで一貫してひとりで行うことも含めて）や気持ちに共感し、少しずつお店に並べ始めたところ、「なぜか手に取りたくなる、使いたくなる、使ってて幸せになる」と感じるお客さまが増えてきて……。こうした「ものの素晴らしさ」をお客さまと共感できることがあべさんには何より嬉しいのだといいます。

また1年前に出会った、岡山で手作りされている「木の匙」は、あべさんの価値観を変えたほどの作品。

3500円と高級な匙。でも、これがひとつ家にあることで「ごはんが楽しい。洗いものが早く終わる（笑）。使ってて気持ちが楽になるんです。ものがあふれる時代だからこそ、私の店ではこうした長く大切に使えるものを扱って行こうと決めました」とあべさん。今月はこの匙が大入荷する予定。ぜひお気に入りの匙を見つけにお立ち寄りくださいね。

買い付けは年に2回。お洋服なども買い付けていらっしゃいます。あべさんにとって、お洋服も生活の道具であり、夏は涼しいもの、冬は暖かいものを。長く着続けられるようデザインが少なく、素材が良いものを選ばれるそう。※取材時はまだ冬だったのでニットの写真になっちゃいました！