“よだれ鶏”をのせた中華粥の朝ごはん
「IZUMO[utsuwa]」助野いづみさんvol.3
横浜市で「IZUMO[utsuwa]」という器の店を営んでおります、助野いづみと申します。連載3回目は、前日の夕食に作った「よだれ鶏」の残りと、鶏の茹で汁を使って「中華粥」の朝ごはんを作りました。
「よだれ鶏」は、茹でた鶏肉を冷やしてスライスし、薬味たっぷりのピリ辛だれをかけた中華冷菜。よだれが出るほどおいしい、ということから名づけられたそうです。鶏を茹でた汁にも旨みがしみ出しているので、それを使ってお粥を炊きました。
お粥を器によそい、よだれ鶏を割いてのせます。さらに、ザーサイを細かく切ったものに「朝天辣椒」という辛~い辣油(これは本当に辛いので、ほんの少し!)を混ぜたもの、白髪ねぎ、三つ葉を添えて、砕いたピーナッツを散らしたら出来上がり!! 食べ過ぎで疲れた胃に優しい朝ごはんです。
今日使った器は、石川県で制作をされている、半田濃史さんの「青楔手5寸浅鉢」です。半田さんは、伝統的な文様や線を染付で描き、釉薬を何度も窯の中で変化させることにより、青みや滲みから生まれる美しい器を作られています。くっきりとした藍色には、潔さと粋を感じます。
こちらの「青楔手」は、日本の伝統的な柄「麻の葉」からインスパイヤーされ、生まれた文様。一本一本手描きで引かれた線が交わる「楔(くさび)」の部分は、釉薬の変化でグレーに見えます。「浅鉢5寸」は、煮物、和え物を入れたり、オールマイティに使える出番が多い器です。
写真は、半田濃史さんの作品たち。ただ並べただけなのに、あまりの美しさにうっとりします。右上の「濃絞手浅鉢」は、七宝つなぎという伝統の文様を染付で描き、窯の中で釉薬が流れることにより、万華鏡のような模様になっています。
そしてもう一種類、左上の模様は「骨絞手」。魚の骨のように規則的な連続模様が、びっしり描かれています。師匠から、「こんなに手のかかることは誰もやらないから、自分で名前を決めていい」と言われて名付けた、半田さんオリジナルの技法だそうですよ。
神奈川県横浜市青葉区大場町387-27
TEL:045-972-4230
営業時間:11:00~17:00
定休日:不定休(サイトのカレンダーをご確認ください)
http://izumo-utsuwa.com
Instagram「@izumo_utsuwa」
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