ひよこ豆スープの朝ごはん
「ろばの家」福江洋子さんvol.1
はじめまして。11月の連載を担当させていただく福江洋子です。「ろばの家」の二人いる家主のうちのひとりで、“ママろば”と呼ばれています。もうひとりの家主が“パパろば”で、夫婦二人でお店をやっています。茨城県つくば市にある小さなお店で、作家さんのうつわと生活道具、食材などを置いています。
朝ごはんの連載、ということですが、ほかの皆さんのように光差し込むダイニングでの優雅な朝食風景など、わたしたち二人には縁遠く、毎朝バッタバタの日々。「ろばの家」は朝9時オープンなのです。小学校に通う“チビろば”二人を送り出すと大急ぎで出勤し、開店準備です。朝ごはんはお店のオープン前、お掃除をしながら鍋ごと持ってきた残り物のスープを温めておいてパンと食べたり、もっと余裕のない時はカフェラテとパンだけ、など簡素なスタイルで済ませてしまいます。
簡素とは言っても、パンがとっても美味しいのでそれだけでも十分満足。「ろばの家」の真向かいは「ブロートツァイト・ベッカライ」という、つくばを代表する超有名ベーカリーで、道を渡ればいつでも焼き立てのパンが買えるのです。原材料は、小麦粉はもちろんのことゴマやナッツにいたるまですべてオーガニックで、食事に合うベーシックで滋味深いパンが揃っています。ああ、なんて恵まれた立地。
さらに昨年からオーガニックチーズの専門店「ラ・マリニエール」もすぐ裏にオープンして、ますます便利になりました。ベッカライさんでサンドイッチに使っているチーズも、そのお店のもの。ワインを飲むことが多いろばのウチにとって、これ以上恵まれた環境はありません。あ、どんどん話が朝食から逸れて行ってしまいましたね。
万能スープ皿(ルリ):関口憲孝さん
パンを載せた焼締めプレート:松本かおるさん
最近の朝ごはんで美味しかったのは、ひよこ豆のスープ。“パパろば”がササッと作ってくれました。わたしがよく作る生姜入りのスープのために下茹でしておいたひよこ豆と煮汁を少しとり、小松菜と人参を加えて煮ただけの素朴な味わいですが、上質のオリーブオイルをたっぷりかけて栄養も満点です。
お皿は、関口憲孝さんの万能スープ皿。万能と呼び始めたのはわたくし“ママろば”で、これが本当にスープにサラダにパスタにシチューに、さらにはチャーハンやハンバーグなどのおかずにも……とジャンルを問わず何にでも使える、まさに万能皿。リムがあるので食べている途中でスプーンを置いたり食べかけのパンを置いたりもできて、いたれりつくせり。自宅でもお店でも何色も揃えていろいろなシーンで使っています。
ちなみに、生姜入りバージョンのひよこ豆のスープはこちら。HPにレシピも載せています。イタリアに長く暮らしていたのでお豆のスープはよく食卓に登場するのですが、なかでもひよこ豆は“チビろば”たちも大好きなのでよく使います。実はひよこ豆と生姜はとても好相性。野暮ったい味に仕上がりがちなひよこ豆を、生姜が引き締めてくれるのです。身体も温まるのでこれからの季節にはおススメですよ。
それにしても、残り物のスープを食べるのにもついセッティングして撮影をしてしまうのは、うつわ屋の悲しい性かもしれません。お店で扱う食材を使ったお料理を作ることも多く、撮影しておけばHPに載せるレシピなどに使えるからです。朝ごはんだけではなく、お昼ごはんやおやつを食べる時にもつい「撮影しておく?」となりがちで、ただでは食べないぞ的な根性が貧乏性と言うか、一種の職業病のようなものです。まあ、あまりにもお腹が減っている時には、二人とも「まあいっか」と言ってすぐ食べてしまいますけれど。お腹が減るとイライラしてきて撮影も上手く行きませんからね。
万能スープ皿(濃紺):関口憲孝さん
ルリ釉しのぎプレート:加藤仁志さん
そんな風にして撮りためていたスープの画像が他にもありました。この時は万能スープ皿の色違い、濃紺を使いました。こちらもシックでおすすめです。
茨城県つくば市天久保2-11-1 コーポりぶる1F
TEL:050-3512-0605
営業時間:9:00~18:00(展示会中は12:00~18:00)
定休日:月・火曜(イベントなどで変更になる場合があるので、インスタグラムなどで確認のうえご来店ください)
http://robanoie.com
オンラインショップ https://68house.stores.jp
Instagram「@robanoie」
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