内田彩仍さんの思いついたらすぐ実行する話「明日からではなく今から」
先月発売された新刊『いとおしむ暮らし』が大好評の内田彩仍さん。すでに読んでいただいたみなさんから続々とお便りが届いており「歳を重ねたからこその悩みや考え方に共感!」「内田さんのように捉えれば、気持ちも明るく過ごせそう」「なんだか元気が出ました!」……そんなアツイ思いを丁寧に書いてくださる方々がとても多いことに、編集部も驚いています(みなさま、ありがとうございますー)。そこで今週は、この『いとおしむ暮らし』の中から反響があった5つのお話を、5日間に渡ってご紹介しますね。3日目は、ついついあとまわしにしてしまう、日々の作業の話。先送りにしていると、すっかり忘れていたりして……。内田さんの解決法は、「すぐに手をつける」ということでした。
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「あの方に手紙を書こう」「今日あの器を使いたいから、棚の奥から出しておこう」。日常には、そんな些細な“やりたいこと”がたくさんあります。腰が重くなってきたこともあり、気づいた時にやらないと、「まあ、明日でもいいかな」と、あとまわしにしたまま、つい忘れてしまうことも多いのです。それが当たり前にならないようにしようと、明日ではなく今日、あとではなく今、手をつける。頭に浮かんだことを、すぐに行動に移すようになりました。
以前は、何事も順序立ててしようと思っていましたが、多少、前後しても、やりかけでもいいのです。自分で、あっちにもこっちにも広げてしまって……と、思うこともあるけれど、その日に終われば大丈夫。したいことをあとまわしにするほうが、残念な気がします。
例えば、クローゼットを整理していて「このコート、クリーニングに出さないと」と気づいたら、そのまま近所のお店に持って行く。引き出しの中の細々した物が乱雑になってきたと感じたら、すぐに整える。雑誌を見ていて、素敵な盛りつけがあったら、近い雰囲気の食器を出しておく。その時、はっとした思いをすぐに行動に置き換えて、その場で解決したほうが気持ちいいのです。
実はもうひとつ、このところずっと先延ばしにしていることがあります。それは「運動しないと」という考え。これは、なかなか重い腰が上がらないようで。晴れた日には、散歩をすることもあるのですが、それだけでは、寄る年波にはかなわなくなってきました。これも、明日からではなく、今から始められたら……と思います。
<日々、いろいろ出てくる些細な“やりたいこと”>
思い立った時にクリーニングへ
きちんとクリーニングに出しておくと、「着たい」と思った時に、すぐ着られるから安心です。「思い立った時にさっと」が大事。厚手の冬物でもすっぽり入る大きなバッグを用意しておくのも、億劫にならないポイントです。
いつでも書けるよう、手紙セットをスタンバイ
両親や仕事でお世話になった方、なかなか会えない知人などに、ふと手紙を書きたくなった時、すぐ取りかかれるように、便箋、葉書、ペンまで揃えてボックスに。写真左上は、手紙に添える紙香を入れた小箱。
汚れが目についたら、すぐ目地を磨いて
毎日使う、真っ白なタイルのキッチンワゴン。少し汚れた時に気づいて磨いておけば、目地はいつも白いまま。
Profile
内田彩仍
福岡県に夫と愛猫クリムと暮らす。丁寧な暮らしぶり、センスある着こなしが雑誌などで人気を集める。著書に『季節の暮らしと服支度』『いとおしむ暮らし』(ともに主婦と生活社)などがある。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。