「冬の入り口」~おしゃれ暦vol.67霜月
『ナチュリラ』本誌でも、季節ごとのリアルクローズとそのおしゃれな着こなし方を提案してくださっている人気セレクトショップ「アナベル」。店主の伊佐さんによる、季節のおしゃれエッセイ・第67回目です。ここへ来て、気象予報では「季節が進まない」なんて言われていますが立冬も過ぎました。少しずつ着るものが増えていくこれからの季節、楽しくもあり、悩ましくもあり……。
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photo:川本浩太 text:伊佐洋平 model:伊佐奈々
秋冬には秋冬の楽しみがある。
異素材の組み合わせや小物使い。
そして重ね着。
一度に着る洋服の枚数も増えるから、
その種類も増える。
こんな重ね着もいいのではないか。
展示会でドキドキする。
メンズにはないこのような洋服との出会い。
コートの上からでも着ていただける、
ポンチョのようなマントのような筒型の変形ショール。
スタイリングをつくるとき、いつも集中して考えることがある。
それは、劇的に印象を左右する一手はないか?
それを探すのが、スタイリングを考える楽しみでもある。
こういう楽しい洋服と出会うと、そういった意味でウキウキする。
フロントの重なり合った布地を垂らしてみる。
また少し表情に変化があるのが面白い。
一見小難しそうだが、大判ショールや筒型のショールを使うのと大きな違いはない。
むしろ、それらを使い慣れている人にとっては、楽しくて仕方ない。
ホールに腕を通さずに使ってもいい。
冬の入り口ともいえる今の季節、朝晩の気温差がまだまだある。
お気に入りのワンピースやお気に入りの薄手のニットの上にちょっと掛ける。
それだけでスタイリングの印象はグッと変わる。
同系色でまとめても、ボリュームに抑揚が付き、
まったりしない。季節の変化が表現できる素敵な服。
使い方で後ろ姿も変わってくる。
ストールみたいに垂らすだけでもいい感じ。
面白いなって感じたものに素直に反応して楽しめる。
そんな軽さが、ファッションを楽しむコツなのでしょう。
自身の気持ちの変化をキャッチして、冬の入り口を楽しもう。
変形ショール:gasagrue ¥25,000+tax
ワンピース:maison de soil ¥37,000+tax
バッグ:gasagrue ¥18,000+tax
シューズ:VIELLE ¥26,000+tax
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